もし日本人観光客が中国に来なくなったら? (4)
財務省の最新データによると、9月の日本の対中輸出額は14.1%減となり、貿易赤字は3295億円に達し、 同期では30年ぶりの過去最大となった。
中日の経済貿易という大きな枠組みにおいて、観光業の収入、およびその地位はそれほど重要ではないかもしれない。しかし、日本の家電や自動車産業がすでに「身を切るような痛み」を感じている今、観光業が「痛み」を逃れられないのは明らかだ。
日本メディアはこのほど、「アジア最大規模の観光見本市が15日から18日にかけて中国上海市で行われ、10万人以上が来場すると予想される。日本からは観光庁や地方自治体など29の団体が参加を計画していたが、観光庁によれば、主催者側から日本側に対し、観光庁の参加を見合わせてほしいとの申し入れがあった。日本観光庁は不参加を決め、他の29団体も同様の決定を下した」と報じた。
日本の政治家は最近、「世界第2、第3の経済体である両国が相互に制裁を行えば、世界経済のさらなる衰退を招きかねない」という言い方をよくする。これはまるで日本が「無責任な大国」になろうとしているかのようだ。権力争いと国民の人気取りのために、国家利益を無視していざこざを引き起こせば、過去であれ今であれ、失敗が唯一の結果であることが証明されるだろう。
経済戦争は、静かで残酷な一種の戦争である。平和にはコストが必要であり、実力も必要だ。戦争のための犠牲は必須であり、その価値もある。勝敗は、この苦難にどちらが最後まで耐えられるかにかかっている。(作者 中国中日関係史学会理事、中日桜花文化交流センター主任・周冬霖/編集SN)
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「人民網日本語版」2012年11月19日