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日本 特区建設で科学技術イノベーション推進

 日本の安倍晋三首相はこのほど、経済成長戦略の第3弾を発表し、国家戦略特区の建設をうち出した。特区では税制優遇や規制緩和を認可し、世界の企業や人材を呼び込みたい考えだ。「人民日報」が伝えた。

 日本では以前から戦略特区建設が進められている。日本政府は科学技術イノベーションを推進するため、医療、新エネルギー、国際物流など飛躍する重点分野を選び、地方政府と協力して7つの国際戦略総合特区の建設に着手。特区では官民の協力や産学研の協力が奨励され、法律、財政、税制など各方面で特別な支援が与えられる。

 このほど、本紙の記者は神奈川県の横浜市と川崎市にある京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区を訪ねた。研究施設や企業が高度に集中する首都圏の強みを生かして、再生医療、ガン、生活習慣病、公共衛生、予防医学の研究を重点的に行い、薬品や医療機器の開発・製造を進めている。

 日本には厚みのある基礎研究力と技術開発力があるが、市場の規制が厳しいことや縦割りの行政管理体制が災いして、研究成果が臨床技術や薬品に速やかに転化することがかなわず、日本では医療機器と薬品の輸入が輸出を上回る。このような産学研間のギャップは「デスバレー」(死の谷)などと呼ばれている。

 日本は今年3月、内閣官房長官が主導する健康・医療戦略室の設置を明らかにし、政府や2012年のノーベル医学・生理学賞受賞による後押しを受けて、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を代表とする再生医療の研究に最重点を置くとした。日本の経済産業省の試算によると、30年には日本の再生医療市場の規模は1兆6千億円(1ドルは約97.8円)に達するという。同戦略室の中垣英明次長は、「日本は世界に向け超高齢化社会が抱える問題のソリューションを提供していきたい」と話す。

 各特区の所在地の自治体の主な役割は、設備と情報の共有に向けた知識イノベーションプラットフォームをうち立てることだ。京浜特区にある横浜バイオ産業センター、横浜新技術創造館、産学公民連携研究センターなどの研究・インキュベーション施設は、すべての研究機関、企業、市民に開放されている。また特区には情報の発信を専門に行う機関もあり、産業や研究をめぐる最新の情報をタイムリーに生産者や研究者に発信している。

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