独身の日から生まれる新業態 中国経済モデルチェンジを促進
電子商取引(EC)発展の大きな流れから見ると、11月11日「独身の日」の意義は、単なる数億人のネットユーザーによるショッピングの祭典にとどまらないかもしれない。人民日報が伝えた。
◆中国経済モデルチェンジのシグナル
電子商取引会社アリババ・グループの馬雲(ジャック・マー)会長は、「天猫(Tmall、同社のB2Cサイト)の激安セールはいわゆるEC各社の戦いではなく、中国経済モデルチェンジの一つのシグナルだ。新たなビジネスモデルと伝統的なビジネスモデルとの戦いだ。製造メーカー・貿易会社は、情勢が変化しつつあり、新経済が始まる時期が到来したことに気づくだろう」と指摘した。
馬会長は、「EC事業は実質的な新経済であり、インターネット情報技術と伝統的な実体経済を融合させた新たなビジネスモデルだ。これは現在の既存の資源を効果的に統合し、企業発展のコストを着実に削減し、中小企業の競争力を高め、社会全体の効率を大幅に引き上げられる。現在の1000万を超えるEC事業者、およびインターネット環境における一人ひとりの消費者は、新経済時代の一期目の移民であり、彼らが中国経済のモデルチェンジを導くだろう」と予想した。
現在の情勢を見ると、このモデルチェンジがすでに発生していることがわかる。伝統的な小売業に圧力をもたらすと同時に、EC事業者もO2O(online to offline)を通じてより深いレベルの融合を実現している。また物流・製造業などの分野において、EC事業者は伝統的な業態を覆し、再建する力を示しつつある。
衣料品製造業を例とすると、長江デルタ・珠江デルタなどでは、すでにEC事業者向けのみにオーダーメイドする川下サプライヤーが現れている。川上のEC事業者がアリババなどのプラットフォームを利用し受注を獲得すると、サプライチェーン全体が協力し、少在庫・ゼロ在庫を実現し、かつ迅速に物流企業に出荷させることで、一つのサイクルを形成する。これにより、サプライチェーン全体の業務時間が大幅に圧縮される。