緊急経済対策を閣議決定 安倍首相「従来と次元違う」
安倍内閣は11日、円高・デフレ脱却のための「緊急経済対策」を閣議決定した。国の支出が10.3兆円、地方などの負担をあわせた事業費ベースで20.2兆円。景気への即効性がある公共事業を中心に積み上げ、日本経済の下支えを狙う。米リーマン・ショック後の2009年に、麻生政権が作った経済対策(14兆円)に迫る規模となる。
安倍晋三首相は11日朝の記者会見で、緊急経済対策について「従来とは次元の違うレベルだ」と述べ、これをてこにデフレ脱却をすすめていく考えを強調した。
この対策を含んだ今年度補正予算案は15日に閣議決定される。国の支出のうち、剰余金などで足りない財源は国債約5兆円を増発して手当てする。今年度の国債発行額は計49兆円程度の見込み。対策は「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安心・地域の活性化」の三つを重点分野とした。政府は、この対策を実行することで、国内総生産(GDP)を2%押し上げ、雇用を60万人程度生み出すと試算している。
asahi.com 2013年1月11日
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