1週間後に再び首相官邸入りする自民党の安倍晋三総裁は、すでに業務の手配を開始している。安倍氏は野田内閣の歳出上限を撤廃し、総選挙の中で重ねて強調した大規模な金融緩和策を実施する予定だ。後者に関しては、12月19日から20日に開かれる、日銀の金融政策決定会合で一部実現される可能性がある。安倍新政権の重心は、日本の景気低迷からの脱却に置かれるが、この目標達成は容易ではない。現在、日本の景気に関する「悪い情報」が相次いで伝わっている。2カ月連続のGDPマイナス成長により、日本経済は「自律的景気後退」に陥った。またこのほど発表された11月の貿易統計(速報)によると、日本の貿易赤字が11月としては過去最大の赤字を記録した。国際金融報が伝えた。
◆歳出上限の撤廃
「経済再生」のスローガンを掲げる自民党は「15カ月予算」により、景気刺激策を全面推進する。これは、来年1月召集の通常国会で成立する2012年度補正予算と2013年度予算を結びつけることを意味する。安倍氏はこのために、現行枠組みを上回る歳出枠を必要としている。安倍氏は新政権設立後、直ちに関係閣僚に指示を出し、2013年度予算編成完了前に2012年度補正予算を編成すると予想されていた。同補正予算規模は、おそらく最高で10兆円に達する。安倍氏は2013年度予算について、野田内閣が財政健全化に向け定めた「中期財政フレーム」の改正、国債費を除く71兆円の歳出枠の撤廃を予定している。中期財政フレームは、日本の債務問題を解決する重要な指導的原則だ。
日銀は12月19日から20日にかけて、総選挙後初の金融政策決定会合を開く。安倍氏は12月18日に、白川方明総裁と1対1で会見し、消費者物価指数の2%上昇を日銀金融政策の目標とするよう圧力をかけ、日本のデフレ脱却を目指した。
白川総裁は、「自民党が総選挙で圧勝したのは、日本国民の選択であり、安倍政権に対する期待を示すものだ」と述べた。日銀は新政権への協力姿勢を示し、今回の金融政策決定会合で安倍氏の主張する物価目標について協議する。さらに2013年1月21日から22日の会議で、より大胆な金融緩和策を発表する予定だ。
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