海外の消費をどのように国内に呼び戻すか
国連世界観光機関(UNWTO)が先ごろ発表した声明によると、中国人の2012年の海外旅行消費額は1020億ドルに達して史上最高を更新し、2011年の730億ドルから40%増加した。中国は既に米国などを抜いて世界一の国際観光消費国となっている。
グローバルな観光消費市場での中国人の躍進は間違いなく中国の誇りであり、中国経済の大きな成長は国力を増強するだけでなく、中国人が世界各地を観光し、海外市場で大量の商品を購入する経済的実力を備えさせた。世界全体が相次ぐ金融危機により低迷している時期に、中国の消費者のこうした実力は世界各国が重視している。
しかし、中国の消費者は海外市場では多くの消費を行うが、国内市場では大きな拡大は見られない。中国経済が発展を継続するには内需を拡大する必要があり、海外観光を拠り所に発揮される海外消費は内需拡大にとって無視することのできないエネルギーであり、関連各方面もそれを国内市場へ回帰させるべきである。当然、海外に流れる消費を国内へ呼び戻すのは、行政命令を使うのではなく、消費者の国内市場に対する信用を再構築する必要がある。政府にとっては、経済運営に対する干渉を減少させ、特に独占企業に対する政策的な支援を放棄して市場競争を充分に発展させ、国内の商品が海外市場での同類の商品に対して価格面での優勢を持つようにさせるべきである。また同時に、政府は機能を充分に発揮させ、市場の監督管理に力を注ぎ、偽造製品を取り締まり、消費者が国内でも安く品質のよい安心できる商品を購入できるようにすべきである。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年4月8日