複製指紋サック 出勤の指紋認証をごまかす武器に
シリコーン製の「複製指紋サック」が近頃ネット上で密かなブームとなっており、多くのサラリーマン・OLの目に留まるようになった。多くのずる賢い社員はネット通販で同製品を購入し、朝寝坊した日は、指紋認証による会社の出勤記録を同僚に代わりにつけてもらっている。しかし警察当局は市民に対して、自らの指紋情報の保護を呼びかけている。合肥晩報が伝えた。
某通販サイトの「複製指紋サック」の取引記録を見たところ、同製品はネット上で「指紋認証システムの助手」と称されていた。ある製品の検索件数は1000回以上に達しており、主要製品の価格は20−100元(約320−1600円)とまちまちであった。製品の写真の多くは、「出勤記録専用」、「100%の品質保証」などとうたっていた。
中国最大のショッピングサイト・淘宝網を見ると、「複製指紋サック」の多くは北京・上海・深センなどの販売者が取り扱っており、人気商品は月1000個以上も売れている。
深センのある販売者から得た情報によると、流通している出勤記録用の指紋認証機の多くはレーザースキャンを採用しており、レーザーの反射によって得られた画像と登録されている指紋を比較し、社員が出勤したかどうかを判断する。この特性を利用し、販売者は油土などの成形材料を使って買い手の3D指紋をとり、さらに液状のシリカゲルなどを模型に注入することで、「複製指紋サック」を作り出す。
「複製指紋サック」を作る場合、自らの指紋を販売者に提供しなければならない。多くのネットユーザーは、これにより個人情報が漏洩し、会社や個人にとっても深刻な安全リスクになることを懸念している。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月21日