「イエ充」経済は多くの「引きこもり」を生み出した。しかし1960年代生まれや70年代生まれの多くはこれに疑問を投げかけており、モバイルネットワークはこの二世代の「ジェネレーションギャップ」を大きくしている。
先述の王学進さんは取材に対し、SNSの隆盛は若者たちの耳と口を塞ぎ、モバイル予約サービスは彼らに手足を使うことを放棄させ、徹底的な「引きこもり」にしてしまうと指摘し、日常生活の中では多くのことを自分で解決することで初めて違った物の見方をできるのだとした。
現在多くの若者たちが努力することを嫌がり、インターネット時代がこの現象をより広めているとする指摘もある。鄭慧さん(48歳)は「身体の怠惰は怖くないが、怖いのは思想の退化だ」と断言する。彼女は子供たちがハイテクがもたらす便利な生活を送ることを理解できないというのではないが、若い人々の思考が鈍化し、知能指数が低下するのではないかと心配している。
一方で、西安煤炭研究院で働く80年代生まれの羅坤さんは、現在の若者たちは家や車のローンや養育のストレスから心身ともに疲弊している。そのため煩雑な家事から解放されるのは願ったり叶ったりだとした。若い世代にしてみれば、父母の年代が抱える心配は新しい事柄を受け入れられないショックからきており、ややとりこし苦労なのではないかという考えのようだ。
陝西省社会科学院の専門家である唐震さんは「イエ充」経済はモバイルネットワークの発展と共に広まっているが、これは「諸刃の剣」なので、あまり頼り切らない方がよいと指摘している。親たちは子供の成長を尊重し、平和的なコミュニケーションを行うことで、モバイルネットワーク時代においても、この二世代の人々は共に成長することができるとしている。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年6月13日