世界初の量子科学実験衛星「墨子号」首席科学者の潘建偉氏は北京で1日、これまでの基礎試験により量子衛星が良好なコンディションを維持しており、9月中旬には科学実験を開始する予定で、事前に予定していた科学目標を達成していくと表明した。新華社が伝えた。
潘氏によると、量子衛星の科学装置は通電後に正常に稼働しており、ロータリー機構のロック解除後のコンディションも非常に良好だ。これまでの試験では、南山、徳令哈、興隆、麗江、阿里の地上基地と接続し、宇宙・地球間通信ルートを構築し、量子暗号通信の技術的基礎を固めている。今後数日に渡り、衛星・地球間の量子もつれの照準を双方向で合わせる。衛星は同時に2ヵ所の地上基地に照準を合わせなければならないため、難易度が高い。
潘氏は「現在の試験状況によると、衛星の科学装置、光学システム、光学・機械システム、地上設備の稼働状況は良好で、科学目標に基づき任務を完遂する自信を深めている」と語った。
墨子号は先月16日1時40分に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。これにより中国は衛星・地上間の量子通信を世界で初めて実現し、天地一体化の量子機密通信・科学実験システムを構築することになった。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年9月2日
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