鈴木さんの死去は、すでに消滅していたその熱い時代に、再び別れを告げているかのようだ。このような悲壮な物語は今後二度と出現することはないだろうし、あったとしても、まったく異なる精神的様相となるだろう。映画だけを見ると、平成に入ってからの日本映画は日に日にレベルが上がり繊細になっているが、活気に満ちていた60年代と比べると、それを同じ土俵で語ることはできない。
鈴木さんが死去したというニュースを聞くと、その代表作とも言える「けんかえれじい」(66年)のように、その熱い時代と無情にも分断されたような気持ちになる。しかし、また新しい光がかすかに見え、新しい文化形態がにわかに起こり、日本のヌーヴェルヴァーグの時代のように不安を覚える生命力が、無言のうちに作用し始めている。もしかすると、全く新しいヌーヴェルヴァーグが起きる日が来るのかもしれない。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年3月1日
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