元日本人残留孤児や親中派など41人からなる「交流団」が4日、黒竜江省哈爾濱(ハルビン)にある侵華日軍第731部隊罪証陳列館を訪問し、中国を侵略した旧日本軍が行った残虐行為の犠牲者を供養した。新華社が報じた。
哈爾濱市平房区に位置する中国を侵略した旧日本軍第731部隊の旧跡は、日本の軍国主義者が中国で細菌研究や人体実験など非人道的暴虐を行ったことの動かぬ物証。世界の戦争史上において、最大規模で最も保存状態の良い細菌戦遺跡群でもある。
同館には犠牲者の名前が書かれた壁があり、その前にある電子カウンターには、731部隊の残虐行為の犠牲者の数が赤色で表示されている。交流団はその壁の前に整列し、深く頭を下げ、献花した。
731部隊の旧跡内には「謝罪と不戦平和の誓い」と書かれた石碑があり、その前で細田伝造さん(74)は、数分間ひれ伏した。
活動の企画者の一人である元残留孤児の中島幼八さんは、「先祖を祭る中国の伝統的な祭日である清明節(今年は4月4日)に同館を訪問したのは、歴史を記憶しておくため。日本の国民にも歴史を伝えなければならない」と語った。
東京から来た1980年代生まれのダンサー・安田有香さんは同館を見学した後、「これまでは細菌実験などの歴史について少し聞いたことがあっただけ。でも、今日遺跡に来てたくさんの証拠を目にし、旧日本軍がどれほど残虐きわまりないことをしたのか分かった。日本のこの分野に関する教育は少なすぎる」と語った。
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