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731部隊など医学犯罪問題をめぐるシンポジウム、京都で開催

人民網日本語版 2015年04月13日13:54

「医の倫理-過去・現在・未来-企画実行委員会」が京都で12日、「日本医学会総会2015関西」に合わせ、医学犯罪と医学倫理をテーマとした学術シンポジウムを開催した。シンポジウムでは、中国侵略日本軍第731部隊による非人道的行為を曖昧にする姿勢に対して疑問を呈し、学界に対して、戦時中に行われた医学犯罪を十分に検証し、史実を直視することで、医学倫理に欠けているという医学界の現状を是正するよう呼びかける声が挙がった。新華網が報じた。

シンポジウムでは、初めに、731部隊が実施した細菌戦と九州大学での米軍兵を対象とした生体実験に関する資料ビデオが放映された。その後、医学、哲学、政界、歴史など各分野の専門家が、医学倫理、人権意識、ドイツ戦後史との比較などの点から、医学犯罪を真っ向から見つめる重要性についての論証が進められた。「NPO法人731部隊・細菌戦資料センター」の共同代表を務める近藤昭二氏は、「731部隊が行った細菌戦は、戦後、裁判で裁かれておらず、ある意味では、それが日本における医学犯罪の種を蒔いたことになった。その史実に蓋をしたことは、日本人医療従事者のその後の医学倫理に対する姿勢に影響を及ぼし、その結果、戦後の医学犯罪も、相応の罰を与えられることはなかった」とコメントした。

「731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く」を著した青木富貴子氏は、「日本は敗戦後、米国に細菌戦に関する資料を提供することを交換条件として、関連責任者の戦争責任の追及を免除してもらった。関連資料が続々と公開され、特に中国で最近、大量の戦時中の資料が公開されたにも関わらず、日本はこの史実を無視し、蓋をして覆い隠しているが、このような態度を取り続けることで、日本はより受け身の立場に陥るだけだ」と指摘した。

大阪市立大学の土屋貴志・准教授は、「日本が生体実験によって膨大な数の人々を虐殺したという惨い犯罪の事実を認め、犠牲者に謝罪し、遺族に償わない限り、日本と日本の医学界の『不正義』と『史実の歪曲』は決して消え去ることはない。また、医学研究に関する論理を議論する資格もない。戦争中の医学犯罪に対して検証を行うことで初めて、日本医学界は『正義』を取り戻すことができる」と語った。

長年の間、日本政府と日本の医学界は、医学犯罪を隠し続けてきた。九州大学は今月初め、生体解剖実験に関する資料を初めて公開したが、その資料は限られたものだった。今回の医学犯罪と医学倫理問題をテーマとした学術シンポジウムを開催するにあたっても、日本医学会総会の反対に遭った。医学史における「負の遺産」にいかに対峙するかという問題は、日本の政府と医学界がどうしても乗り越えねばならない問題だ。

「医の倫理-過去・現在・未来-企画実行委員会」は、日本の医学研究者や医療従事者が主なメンバーとなって、2014年1月に設立された。(編集KM)

「人民網日本語版」2015年4月13日

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