中国と豪州の研究機関は3日、米国科学アカデミー紀要(最新号)で、チベット族が高原環境に適応する多くの遺伝子の秘密を解明したと報告した。新華社が伝えた。
チベット高原の平均標高は4000メートル以上で、大気中の酸素濃度は平原の4割ほど。紫外線の強度も平原を3割ほど上回り、「生命に危険を及ぼすエリア」と呼ばれている。チベット族がこうした高原の環境に適応している原因を研究するため、中国温州医科大学の瞿佳氏、呂帆氏、金子兵氏は、豪クイーンズランド大学の楊剣氏らと協力し、チベット高原のチベット族を対象に、史上最大規模の遺伝学研究を行った。
研究者がチベット族3000人以上、平原の漢民族2000人以上の遺伝子を比較したところ、MTHFR、RAP1A、NEK7、ADH7、FGF10、HLA-DQB1、HCAR2という7つの遺伝子が、チベット族の高原環境適応で効果を発揮していることが分かった。研究者によると、新たに発見されたこれらの遺伝子は、高原適応の遺伝的メカニズムを理解する上で、重要な意義を持つと表明している。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年4月5日
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