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引き上げ難易度最高だった「セウォル号」 「世界引き揚げ史」の奇跡を起こした中国打撈局

人民網日本語版 2017年04月14日14:27

3年前に沈没した韓国「セウォル号」の全体引き揚げが成功してから15日目にあたる4月9日、半潜水艇によって運搬された船体が、ゆっくりと木浦新港の埠頭に陸揚げされた。これにより、上海打撈(引き揚げ)局が行ったセウォル号の引き揚げ作業が無事終了した。人民日報海外版が報じた。

3月24日、韓国珍島郡付近の海域で、沈没船「セウォル号」の引き揚げ作業を行う作業員(資料提供:新華社/法新)。

●遺体を散失してはならない

セウォル号が沈没した珍島郡の海域に上海打撈局が到着した2015年8月13日より、同局引き揚げ隊に所属する100人あまりの隊員が、韓国で600日以上作業を続けてきた。セウォル号が沈んでいる海域は水の流れが極めて速く、水深が深く、水温が低く、かつ海水は淀んでいる。このような状況により、引き揚げは困難なものとなった。

引き揚げ作業の責任者は、上海打撈局の金峰・潜水総監だ。32年の潜水経験を持つベテランだが、韓国海域での沈没船引き揚げ作業は極めて苦労が多く、長時間かかる仕事であるという見方をしている。「海中で、船体を90度左に傾けて本来の形に戻し、半潜水艇によって岸まで運ぶためには、開いた窓や扉を封鎖するために6千回以上潜水して、3万時間以上の作業時間を要する。これは、引き揚げ担当チームにとっても初めての挑戦だった」と金潜水総監は振り返った。

引き揚げ計画では、犠牲者を尊重する気持ちがはっきりと表れていた。引き揚げ作業の第一段階で、犠牲者の遺体散失を防ぐために、沈没船に300ヶ所以上ある窓を全て封鎖した。ダイバーの1回あたり作業時間を1時間とすると、1ヶ所の窓を封鎖するのに1-2時間かかるため、大量のマンパワーを投入しなければならなかった。

プロジェクトの作業全体で、上海打撈局は、作業船延べ約3千艘と作業員延べ2170人を投入した。このうち、作業量がかなり多い潜水作業には、ダイバーを累計延べ6千人投入、海中作業の総時間は1万3千時間を上回った。作業時間の長さと任務の過酷度はいずれも、世界最大となった。


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