中国にとって周辺諸国は平和的発展の重要な拠り所だ。習近平国家主席は「『一帯一路』(the Belt and Road)イニシアティブの主要な協力パートナーは周辺諸国であり、主要な受益対象も周辺諸国だ」と指摘した。「一帯一路」建設の4年近くの実践は、われわれがその発言通りに行動していることを示している。(文:鄭石渓・国際問題研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
「一帯一路」建設は周辺運命共同体構築の精神と相通じる。「一帯一路」国際協力サミットフォーラムで習主席が指摘したように、古代シルクロードは万里に亘り、千年続き、平和協力、開放的包摂、相互学習・参考、互恵・ウィンウィンを核心とするシルクロード精神を蓄積した。「一帯一路」建設を着実に推し進め、シルクロード精神を継承・発揚することは、運命共同体意識を周辺諸国に根付かせ、周辺運命共同体構築の尽きせぬ原動力となる。
「一帯一路」建設は周辺諸国発展の現実的ニーズに合致する。運命共同体はまず利益共同体であり、双方の発展戦略の連結を強化し、優れた生産能力の海外展開を後押しし、中国と周辺諸国を一層緊密に連結し、その発展・振興実現の助けとなる。パキスタンを例に取ると、現時点で建設中またはすでに完成した早期収穫事業の総投資額は185億ドルに上る。北京で「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに参加したパキスタンのシャリフ首相は「『中パ経済回廊』は新たな経済成長源、新たな雇用機会に十分に貢献し、パキスタン国民の60%以上が『一帯一路』から利益を得ることになる」と指摘した。
「一帯一路」建設は周辺運命共同体の構築という長期目標に合致する。政策面の意思疎通では、われわれは周辺諸国との政策調整を積極的に推し進め、利益の共通点を追求し、積極的な呼応を得ている。施設連結面では、国境を跨ぐ通路の建設を積極的に推し進め、長期的な経済発展の基礎を固めている。すでに中国は73の陸路・水路通関地を通じて、周辺諸国と国際道路貨客輸送路356本を開通している。貿易の円滑面では、統計によると2016年に中国と「一帯一路」参加国の貿易総額は9535億9000万ドルに達し、中国の国際貿易額の25.7%を占めた。資金融通面では、2016年にアジアインフラ投資銀行(AIIB)は17億ドルの融資を認可。昨年末までに国家開発銀行の沿線国への累計融資額は1100億ドル、シルクロード基金の累計投資額は40億ドル余りに達し、周辺諸国が優先的対象となった。
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