だがウォッチャーによると、日本ではここ数年、起業の精神がゆっくり復活しているという。東京都品川区にあるインキュベーター企業・サムライインキュベートの創業者・榊原健太郎氏は米紙「ニューヨーク・タイムズ」の取材に答える中で、「サムライ精神とは冒険に挑戦しようとする精神だ。自分の目標はサムライインキュベートを起業家の聖地にすることだ。沖縄では、起業への情熱が上昇を続け、過去1年間に独立した企業法人が1867社誕生し、前年比約10%の増加で、7年連続の日本一だった」と述べた。沖縄紙「琉球新報」の報道によると、人口増加、観光経済の隆盛、現地の人々による起業への支援などが、沖縄でのかつてない企業法人の相次ぐ誕生という現象を後押ししているという。
だが民間の積極的な起業の奨励は引き続き政府にとって難題だ。日本メディアは、「日本の現在の起業率は4%で、欧米諸国の半分にも満たない」と指摘。ランスタッドの調査では、「自国の起業環境は優れている」と考える日本人はわずか20%で、最下位だった。インドや米国の労働者と比較すると、「自国は起業に適している」とみる日本人労働者はごく少数だった。
起業の長い道のりに足を踏み入れ、ついに成功にたどり着いた人々は、日本では今なお少数派だ。ここからわかるのは、起業大国になるには持続的なチャレンジに寛容な環境が必要だ。冒険精神を許容する社会になることが、日本のこれからの重要な課題だといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年6月20日
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