42歳の呉さんは、チーム最年少にもかかわらず、植樹の経験は最も長い。7人の平均年齢は約50歳。砂漠化が進まないよう砂漠に住んでいる呉さんが一番心配しているのは、単調な生活のことではなく、仲間がいなくなってしまうことだという。日本からの援助を受けていた時期は、中日関係が悪化するたびに、その影響で日本からの資金援助も止まってしまうなど、植樹プロジェクトも不安定だったという。最も深刻な時は、半年間給料が出ず、その年は若者4人が去って行った。それでも、呉さんは、植樹の足並みを緩めようとはしない。15年、中国緑化基金会「百万森林計画」が、呉さんらのチームへの援助を始めた。呉さんは、「このプロジェクトが一層安定するようになり、少しずつ中国全土で声を発することができるようになっている」と感じている。
呉さんは、「砂漠と仲良く共存することを願っている」といい、「人が自然に打ち勝つのでも、砂漠に宣戦布告するのでも、オアシスが砂漠を追い出すのでもない。この土地で、砂漠とオアシスの最大公約数を探し、調和のとれた生態環境を作りたい」と話す。
「もし、植樹の活動をしていなければ、日本に残り、同級生らと同じように事務所に座って報告をまとめたり、海を渡ってビジネスをしたりしていたと思う」という呉さんは、砂漠に来た当初、アルシャーに「ラスベガス」を作ることまで考えたという。
しかし、時間と共に、「カジノの都」を作るという夢は少しずつ薄れ、植樹の道を一心に歩んでいる。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年7月3日
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