バラエティに富むようになった主旋律映画
これまで、主旋律映画というと、実際に起きた事件や実在の人物が中心のストーリーだった。しかし、2014年の「智取威虎山(タイガー・マウンテン 雪原の死闘)」がその常識を覆した。曲波の小説「林海雪原」を原作にした同映画は、解放軍の203部隊が、中国東北地方を長年占拠していた威虎山に拠点を置く武装組織「ハゲワシ」と勇敢に戦う姿を描いていた。同作品は、多くの人に受け入れられやすいスタイルで愛国主義、革命、商業の要素を組み合わせ、多くの人の主旋律映画に対する熱い思いを呼び起こした。
実際には、主旋律映画が大ヒットしたのは今回が初めてではない。2016年の国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせて公開された主旋律映画「▲公河行動(▲はさんずいに眉、邦題:メコン大作戦)」は確実に評価を上げて、最終的には国慶節映画の中で興行収入トップに立った。同作品は11年に実際に起きた「メコン河中国船襲撃事件」をもとにした映画で、事件発生から映画化までわずか5年。同映画は実際に起きた事件をもとにしているものの、登場人物や細かな部分は真実にこだわることなく、ストーリーの流れに合わせて、改良が加えられていた。
「智取威虎山」や「メコン大作戦」と比べると、まぎれもないアクション映画である「戦狼」は完全なフィクションであるものの、中国の現代の特殊部隊に所属する兵士らの姿が生き生きと描かれている。
「智取威虎山」、「メコン大作戦」から、「建軍大業」、「戦狼」シリーズまで、商業化したストーリー展開が主旋律映画のお決まりとなっている。実際に起きた歴史的事件を大前提に、さまざまなことにチャレンジし、物語や人物を一層生き生きと描けば、主旋律映画もとても面白い仕上がりになるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月2日
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