その他、値段を少し安くしたりするだけで、「限定」とうたっている商品もある。例えば、立地の悪いレストランが注目を集めるために、「10食限定500円ランチ」を販売して宣伝効果を狙うケースがある。このような方法は確かに功を奏することが多い。また、オンラインショップやテレビ、ラジオなどでよく使われるのが、「5分以内に電話で注文すれば、○○をプレゼント」という「限定商法」だ。
欧米諸国にも「限定版」の商品がある。その多くは、人気のベテラン職人が作る革製品や時計などで、作れる数に限りがある。一方、日本では、どんなものにでも「限定商品」があり、新商品の多くが「限定」をうたっている。日本人は新しい物好きで、「限定」でなければありきたりの物と感じられてしまう。時間限定のほか、一部の店舗限定の商品もある。例えば、本店でしか買えない商品や特定の店舗でしか買えない商品などだ。
アマゾン日本にも「限定商品専門ショップ」がある。そこでは、そのショップでしか買えないカラー、形の魔法瓶、安い旅行カバン、特製の健康食品などが販売されている。中には、本当に価値のある商品もあり、転売するためにそれらの限定商品を競って買う人も多く、数倍もの値段で転売し、利益を上げているというケースも珍しくない。
日本人が「限定商品」が好きなのは、みんなたくさんのものを持っているからなのかもしれない。実際には、「限定」と書いていなければ、買ったり、食べたりしなくても困らない商品がほとんどだ。「限定」という二文字を加えるだけで、希少価値ある商品に変身し、衝動買いしても罪悪感を感じることもない。その他、少し高くても「限定版」を買うと、優越感に浸ることができる。中には、商品番号を限定し、小さい番号ほど高く売っているメーカもある。
「限定商品」が好きなのは日本人だけではない。コレクターはみな、珍しく希少価値のある商品であるからこそ、それらを集めるのであり、日本の各限定商品は、なかなか手に入らないという刺激、快感、優越感を「大衆化」しているだけだ。また、多くの限定商品、例えば新年の福袋は確かにお得であるため、毎年徹夜で並んで買う人がいる。現在、「福袋」、「限定商品」という概念は、台湾地区や香港地区でも流行しており、「限定商品」を好むという習性も人から人へと「伝染」していくようだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月4日
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