冷蔵庫を開けて中の食材を取り出す時、「カレーライスはどうやって作ったらいいの」と話しかけると、冷蔵庫がモニターに作り方を教える動画を表示してくれる。寝る前に、携帯電話でお風呂に入る時間と水温を設定しておけば、時間になるとバスルームの明かりが自動的につき、浴槽に水がたまり、ちょうどよい水温に調節してくれる。
このような場面はこれまではSF映画の中に登場するだけだったが、今ではスマートホーム産業の発展とともに銀幕の世界から飛び出し、普通の人々の日常生活に入り込みつつある。
▽科学技術大手も「陣取り合戦」
現在、アマゾンの会員向け年度販売促進活動のプライムデーで、エコードットという名前のスマートスピーカーが大人気商品になっている。音声認識機能を備え、利用者はエコーと「会話」して今日のニュースを聞いたり、家族への伝言を残したりできる。アマゾンが価格を引き下げたため、今年のプライムデーでの売り上げは昨年の7倍以上に急増したという。
アップルも今年6月に行われた2017年度の開発者会議WWDCでホームパッドと名付けた、音声アシスタント「シリ」搭載スマートスピーカーを発表した。アップルのフィル・シラー上級副社長は、「このスピーカーは内部に搭載された6つのマイクでユーザーの声を正確に認識し、意味を理解して音楽を流したり、音声アシスタント機能で対応したりする」と説明した。
実際、アマゾンやアップルだけでなく、マイクロソフトやグーグルといった科学技術大手もこれに似たスマートスピーカーを打ち出している。別の情報によると、米国のソーシャルネットワーキングサービス会社のフェイスブックも同類製品を開発中という。小さなスマートスピーカーに数々の科学技術大手が雪崩を打って押し寄せるその背後にみえるのは、スマートホーム産業の巨大な市場の可能性だ。
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