アップルは新製品発表により、こうした流れを食い止められるだろうか。通信産業の専門家でもある項立剛会長は、「今回発表されたアップルの製品は、全体として革新が不足している。主力技術のいくつかはすでに他メーカーが採用したものだ」と指摘した。アップルの今回の新製品発表会が始まる頃、アップルの株価は163.96ドル(1ドルは約111.3円)まで跳ね上がったが、携帯電話の新製品発表につれて徐々に下がり、最終的にこの日は160.86ドルで引け、前日比0.40%値下がりした。ここには資本市場のアップルに対する態度がはっきりと現れている。
▽技術はアップルを追い越し中
今回発表された8は「iPhone7」(アイフォーン7)とあまりにも似ており、市場はXにより注目するようになった。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)によれば、XはiPhone史上「最大の飛躍」だという。だがXが打ち出す技術上の注目点は、アップルが先行者ではない。
Xの最大の売りである全画面デザインは、端末本体における画面の比率をできる限り大きくするというものだが、昨年10月25日に小米が発表したコンセプト機の「小米MIX」は、中国メーカーとして初めて全画面デザインを採用している。vivoや金立や華為も今年9月下旬から10月中旬にかけて、全画面デザインの新製品を発表すると相次いで宣言した。
Xのもう一つの売りは指紋認証が顔認証に変わったことで、クックCEOは「指紋認証は他人が認証を突破する確率が5万分の1だったが、顔認証はわずか100万分の1だ」と述べた。だが顔認証はXの前に発表された小米「Note3」や華為「栄耀Magic」にすでに搭載されている。
チップの分野では、華為が独自開発した麒麟970が同じくらい力強い。華為の消費者業務担当の余承東CEOは、「麒麟970には10ナノメートルの技術が採用され、チップに詰め込まれたトランジスタは55億個に上り、性能は20%向上するとともに、エネルギー消費量は50%低下した。数量に限って言えば、Xに搭載されたA11プロセッサのトランジスタは43億個で、華為に軍配が上がる」と述べた。
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