国連教育科学文化機関(ユネスコ)は30日、国際諮問委員会(IAC)がユネスコの幹部に、重要な歴史文書などを認定する「世界の記憶」(世界記憶遺産)78件を推薦したことを明らかにした。注目されていた、「慰安婦」に関する資料の登録は見送られた。中央テレビ網が報じた。
専門家14人で構成されるIACは、慰安婦関連の2件の資料を審査した結果、ユネスコの幹部に対して、資料を提出した団体などの関係者と話し合いの場を設けるよう提案し、登録するかどうかの判断は見送ったという。
中国が提出した「甲骨文」と「近現代蘇州シルクサンプルテキスト」、中国とポルトガルが共同で提出した「清代澳門(マカオ)地方衙門テキスト(1693-1886年)」などが登録候補78件に入っている。「世界の記憶」の規定によると、正式な登録には総幹部の認定が必要だ。
「世界の記憶」は、ユネスコが主催する危機に瀕した古文書や書物などの歴史的記録物(可動文化財)を保全し、広く公開することを目的とした事業の一つで、1992年から行われている。事業の主要目的は、国際協力を通じて世界的な重要性を持つ記録物を最も適切な保存手段で保存し、人類の記憶を一層完全な形にすることだ。現時点で、中国からは、2015年に登録された南京大虐殺事件に関する資料を含めて、10件がすでに登録されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月1日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn