清華大学が発表した情報によると、同校学際情報研究院の段路明氏が率いる研究チームは、量子通信分野で重要な進展を実現した。25の量子インターフェース間の量子もつれを初めて実現し、数の上で世界記録を塗り替えた。この関連論文はこのほど、「Science Advances」に掲載された。科技日報が伝えた。
量子インターフェースは、量子情報の光子と貯蔵粒子(通常は原始)の間の相互転化に用いられる、量子メモリもしくは量子計算ユニットと光量子通信ルートをつなぐ重要なインターフェースとなる。段氏の説明によると、量子ネットワークにとっての量子インターフェースとは既存のネットワークインターフェースのようなもので、その数が多いほど多くの量子デバイスが量子ネットワークに接続できるようになる。段氏は、「量子情報分野の最終目標は、量子ネットワークの構築。量子インターフェースは量子ネットワークの基本デバイスの一つであり、もつれが可能なインターフェースは多ければ多いほど良い」としている。
段氏は、「我々は斬新な二次元量子インターフェースアレイを開発し、関連技術問題を解消したため、多くの量子インターフェース間のもつれを便利に実現できるようになった」と述べた。研究者はビーム多重化技術により、5×5の量子インターフェースアレイを模索・調整し、複数の量子もつれ態を作り出した。25の量子インターフェース間で量子基準を利用し、少なくともその22に実際にもつれが生じていることを証明した。論文編集者はこの作業を、「記録的なもつれ数であり、初の量子ネットワークを構築するための重要な節目でもある」と評価している。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年5月2日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn