このほどカナダで開かれたG7外相会合は共同コミュニケで、国際法の名をかたり、東中国海と南中国海の問題についてあれこれ批判したうえ、中国の人権状況についても勝手な論評をした。中国外交部(外務省)報道官は25日「中国側はこうした事実を顧みない、無責任な言行に断固として反対する」と表明した。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
もしこうした国々が客観的事実を尊重し、イデオロギーの偏見を捨て、東中国海と南中国海の問題及び中国の人権事業の発展を客観的、公正に見たならば、こうした全く根拠のない無責任な発言をすることはなく、人権問題を利用した中国への内政干渉をこれ以上愚かにももくろむこともないだろう。
第1に、これらの海洋問題における中国側の立場は明確で一貫したものだ。中国側は終始、直接関係する当事国との交渉と協議を通じた争いの適切な管理・コントロール及び解決に尽力し、各分野の協力を推し進め、東中国海と南中国海の平和と安定を共同で維持し、航行と上空飛行の自由及び海上航路の安全を維持している。
第2に、東中国海問題において、こうした国々はまず日本が一方的に中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)のいわゆる「国有化」を宣言して中日対立をエスカレートさせたという事実を顧みず、いわれなく中国を非難している。南中国海では、中国とASEAN諸国の互いの努力で、現在地域情勢はヒートダウンし緩和へ向かい、各国は協力に焦点を合わせ、南中国海の平和・安定維持に共に尽力している。だが特定の域外国は南中国海で頻繁に軍事的動きをし、艦艇や航空機を派遣してターゲットを絞った軍事演習を実施し、中国の南中国海島嶼近海に繰り返し進入していわゆる「航行の自由作戦」を行い、武力を誇示し、波風を立て、是非を挑発し、ようやく得た南中国海の平和・安定局面の破壊を企てている。西側7カ国外相はこうした行為に見て見ぬふりをし、そのうえ国際法の尊重と航行及び上空飛行の自由の維持という名目で中国をむやみに非難するのが全く話にならない。
第3に、人権問題において、中国政府は自らの人権事業の発展を一貫して非常に重視し、促進しており、世界の注目する成果を挙げている。だがこうした国々はこれを客観的、公正に見ず、引き続き道徳の裁判官を自任して、他国の内政と人権状況をむやみに非難している。実は少しでも正義感のある人なら誰しも、こうした国々自身の人権状況も褒められたものではなく、特定の国にいたっては公民の権利が深刻な侵害を受ける、システマティックな人種差別が激化する、貧富の二極化が悪化し続ける、特定の層が差別と人身の侵害を受ける、他国の人権を粗暴に侵害するといった事がいくらでもあることに気づくだろう。
第4に、こうした国々に、国際法の名をかたり中国をむやみに非難する資格は全くない。今月中旬、少数の国が国連安保理の許可を得ずに勝手にシリアに対して軍事攻撃を行った。このように安保理を避けて主権国家に対して一方的な軍事行動を取ることは国連憲章の趣旨と原則に反し、国際法の原則と基本準則に違反するうえ、シリア問題の解決を一層複雑にし、地域の平和・安定に負の影響をもたらす。
最後に、こうした国々に対して、客観的事実を尊重し、平和・安定維持に向けた域内国の努力を尊重し、地域の平和・安定に資する事を行い、協力と発展に焦点を合わせて、無責任な発言を止めるよう忠告する。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年4月26日
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