中国の量子機密通信が再び新たな進展を迎えた。中国電子科技集団は4日夜、新型高速量子乱数発生器を発表した。リアルタイムの発生速度は5.4ギガビット毎秒、ピーク値は117ギガビット毎秒に達し、中国科学技術大学のチームによる68ギガビット毎秒の記録を塗り替え、世界最速の量子乱数発生器になった。新華社が伝えた。
中国電子科技集団サイバーセキュリティ企業チーフエンジニアの饒志宏氏は、「分かりやすく言えば、量子乱数発生の速度が上がるほど、単位時間あたりにより多くの鍵を生成し、真の意義での鍵ランダム生成を実現できる。情報を盗もうとする者の目をくらまし、隙を与えない。機密通信から直ちに暗号を解読する鍵を入手できず、理論的に絶対の安全性を持つ」と説明した。
通信安全は国家情報安全及び経済・社会活動の基盤だが、これをいかに保障するかは世界的な難題となっている。業界内では、量子機密通信技術は「無条件で安全」な通信機密手段であり、情報伝達における安全問題を完全に解消し、次世代通信ネットワークの安全を保障するとされている。
量子機密通信の重要設備の一つである量子乱数発生器の発展は、業界から注目され続けている。プロジェクト責任者の一人、中国電子科技集団サイバーセキュリティ企業高級エンジニアの徐兵傑氏は、「今回発表された高速量子乱数発生器には、ランダム・超高速・小型化といった特長があり、5件の発明特許を取得している。その量子乱数発生の速度は従来の技術を3-4桁上回り、世界トップ水準に達している。量子通信産業と情報安全産業で広く応用できる」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年12月5日
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