動画共有サイト・Bilibili(ビリビリ)と、旗幟文化伝媒が共同でプロデュースしたグルメドキュメンタリー「人生一串」は全6話の配信がすでに始まっている。同ドキュメンタリーは中国では串焼きがどれほど人気か、中国各地にはどんな特色ある串焼き文化があるかを紹介しており、6月20日から配信が始まって以降、驚愕の再生回数を記録しているほか、コミュニティサイト・豆瓣における評価も8.9ポイントと、口コミが急降下してしまった「舌で味わう中国3」を大きく上回っている。 杭州日報が報じた。
製作者が二次元文化を熟知していることが人気の秘訣
「人生一串」が大ヒットとなっているのは、中国では初めて動画共有サイトがグルメドキュメンタリーをプロデュースしたことと密接な関係がある。これまでは、ドキュメンタリーというと、大半がテレビ局によってプロデュースされていたものの、今回はBilibiliがプロデュースし、製作の時点から、これまで積み上げてきたユーザーのビッグデータを深く解析し、これまでとは異なるターゲットの絞り方をした製作ガイドを行ってきた。
第3話の「来点解薬(肉を食べ飽きた人にとって野菜は解毒のような存在のことを指す)」、第4話の「牙的抗議(歯ごたえのいい食材の串焼き)」、第5話の「骨頭骨頭(骨付き食材の串焼き)」などのタイトルを見ても、「人生一串」はBilibiliのスタイルを貫いていることが分かる。おどけた文体、リズム感ある解説、ナレーションはテレビ局のアナウンサーのようではなく、親しみのあるハスキーボイスで、それらの組み合わせは、ビールと唐揚げ、肉の串焼きにクミンのようにぴったりだ。
また、Bilibiliは「弾幕」呼ばれる、画面上にリアルタイムコメントを表示する機能を持つことが売りで、それは、90後(1990年代生まれ)や00後(2000年代生まれ)に人気の娯楽スタイル、交流スタイルとなっている。「人生一串」の弾幕を見ると、ストーリーに組み込まれている笑いどころ、突っ込みどころにネットユーザーらが強く反応しており、製作者が視聴者の「ツボ」をしっかり押さえていることに敬服させられる。その各シーンやナレーションには、わざと突っ込みどころが作られているようで、それは、これまでのドキュメンタリーでは成しえなかった技だ。
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