習近平国家主席は25~27日に南アフリカ・ヨハネスブルグで開催される第10回BRICS首脳会議に出席する。習主席がBRICS首脳会議に出席またはその議長を務めるのは6年連続となる。中央テレビ網が伝えた。
サミットの注目点と期待について、専門家は「米国が一国主義と保護貿易主義を発動し続ける中、ヨハネスブルグサミットはグローバル化問題を避けて通れない運命にあり、その意義は平時とさらに異なる。BRICSがどう対処し、どのような実務協力で合意するかが大きな注目点となる」と指摘する。
■注目点1:BRICSは一国主義にどう対処するか?
BRICS首脳は毎年公式・非公式会談を行っている。米国が世界的範囲で貿易戦争を発動する中、ヨハネスブルグサミットのテーマはグローバル化の問題を避けて通れない運命にある。
社会科学院世界経済・政治研究所BRICS研究基地執行主任の徐秀軍副研究員は「BRICSサミットは5カ国の協力体制であるだけでなく、南南協力のプラットフォーム、グローバル・ガバナンスへの国家参加の新型のプラットフォームでもある。このため世界経済が試練に直面した際、BRICSサミットは検討し、対応措置を講じるのが常だ」と指摘。
「今回のBRICS会議の重要な背景として、米国の一国主義と保護貿易主義、そしてすでに貿易戦争を実行に移し、グローバル化に極めて大きな試練をもたらしていることがある。こうした状況にどう対処するかが、今回のサミットの主要な議題と注目点の1つだ」と語る。
■注目点2:さらに実務的な産業協力に期待 多国間主義の模範を示す
現代国際関係研究院世界経済研究所元所長の陳鳳英氏は「今年の基調は第4次産業革命のあまねく広がる成長だ。現在製造業の問題において、中国の他、ロシアは重工業が発達し、インドはソフトウェア産業が発達しているなど、いずれも何らかの分野でうまくいっている。こうした基調がある以上、実務的な産業協力を実施すべきだ。例えば工業団地と投資・貿易の円滑化の問題はBRICSも話し合うことができ、プロジェクト先導で、全ての国々に対して魅力的なこととなる」と指摘する。
徐氏も「BRICS新産業革命パートナーシップを構築すると同時に、経済・貿易・金融・科学技術・文化分野の協力を持続的に推進する。これらはいずれも、現在の一国主義と保護貿易主義への反対に、行動によって良い模範を示すものとなる」と考える。
■注目点3:厦門サミットの成果を深化 2つの「BRICSプラス」で協力推進
2017年の厦門(アモイ)会議で、中国は新興国と途上国の対話を成功させ、「BRICSプラス」協力モデルが世界の注目を集めた。今回、アフリカに戻ってきたBRICS首脳会議で、南アフリカは引き続き「BRICSプラス」首脳対話を開催し、2013年のダーバン会議を基礎に引き続きBRICS首脳とアフリカ首脳の対話を行う。「BRICSプラス」協力は一層豊かになり、BRICSの開放的・多元的な発展パートナーシップ網はさらに拡大する。
陳氏は、厦門会議の成果をどう発揚し、継続するかが今回のサミットのもう1つの注目点になると指摘。「国際的背景には変化が生じている。われわれもわれわれの目標を調整すべきであり、私は多くの注目点と期待があるはずだと思う」と語る。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年7月26日
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