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中国人の日本旅行は「爆買い」から「じっくり体験」にシフト

人民網日本語版 2018年10月09日09:56
中国人の日本旅行は「爆買い」から「じっくり体験」にシフト

ある報告によると、国慶節(建国記念日、10月1日)にともなう7連休期間中、中国人観光客の海外旅行先の人気ナンバーワンは日本だった。近年、日本を旅行する中国人観光客の数が増加傾向にあり、その旅行スタイルにも徐々に変化が生じている。中国新聞社が報じた。

日本では数年前、大量に商品を購入する中国人観光客の行為を指す「爆買い」という言葉が登場した。そして、東京・銀座などの繁華街を大きなスーツケースを引きながら歩いたり、温水洗浄便座を抱えもつ中国人観光客の様子を報道するメディアも多かった。しかし、近年はこうした報道はますます減り、「爆買い」はすでにクールダウンしていることがわかる。

昨年の国慶節連休期間中、日本のフリージャーナリスト・中島恵さんは、東京に来る中国人観光客は少なくなったという感覚を受けたが、そのような時に出会ったある店の中国人の女性店主に、「そういうわけではない。最近、見た目だけでは、中国人か日本人か区別がつかなくなってきており、中国人も教養があり、落ち着きができて、東京の街並み溶け込み始めている」と言われたと紹介している。

今年の国慶節連休期間中、東京の銀座や秋葉原といった中国人観光客に人気のショッピングスポットを取材すると、大小のバッグを抱えて「爆買い」する中国人観光客の姿は確かにかなり減っていた。

北京から遊びに来ていた崔楠さんは今回、「文化体験」をメインにして、東京国立博物館や東京都写真美術館、蔦屋書店などの文化施設の見学をスケジュールに入れたという。さらに、カメラ好きの崔さんは80年以上の歴史を誇る東京の築地魚市場にも足を運び、写真をたくさん撮影したという。崔さんは、「今回の日本旅行の最大の収穫は、文化の違いを肌で感じることができたこと。次は京都や大阪など日本の伝統文化が今もたくさん残っている場所に行きたい」と話す。

北海道に住む王さんは、日本にすでに10年暮らしている。長年、中国と日本の貿易業務に携わっている王さんは、「『狙った恋の落とし方(原題:非誠勿擾)』などの人気映画のロケ地となったことなどで、ますます多くの中国人が北海道には手つかずの自然が残っていることを知るようになった。東京や大阪などのにぎやかな大都市と比べると、人口が少なく、風景が美しい北海道のほうが、中国人に人気となっている。北海道に来るリピーターは特に多く、多くの人がフリープランでやって来て、いろんな場所に行って比較的長い期間滞在し、十分に堪能してからまた別の場所に移動するといったような、じっくり体験型の中国人観光客がますます増えている」としている。

三重県観光局海外誘客課の松本将課長は取材に対して、「近年、当県に来る外国人観光客のうち、最も多いのが中国人観光客で、昨年は約40%近くを占めた」としている。

東京や大阪などの日本の人気観光地と比べると、三重県は中国人にはあまり知られていない場所だ。その点について、松本課長は、「各地にはそれぞれの特色がある。また、日本は交通機関も発達しているため、人気観光地と周辺地区をセットにした旅行が近年少しずつ流行し始めている。当県は、大阪や京都、名古屋に近く、松阪牛や伊勢海老などのグルメのほか、非常に体験する価値のある伊賀忍者や伊勢神宮といった文化コンテンツもある。それらが中国人観光客の間で広く知られるようになれば、当県ももっと人気になるだろう」と説明している。

インターネットテレビ・日本龍之昇中文台の祺祺さんは日頃から、中日文化交流活動にしばしば参加しており、「日本には、中国古代の文化や技術がそのまま伝えられて現在に至っている場所もあり、多くの面で中国が参考にする価値がある。近年、文化体験をするためにやって来る観光客も増え、高学歴、または中日文化に精通している人をガイドに雇い、観光と同時に、自分の知識を増やそうとする中国人観光客も多い」と説明する。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年10月9日

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