ユーレンス現代美術センター(UCCA)の新館「砂丘美術館」がこのほど、北京から約300キロ離れた河北省秦皇島昌黎県北戴河の海岸にオープンした。建築家の李虎氏が、砂場で遊んでいる子供のイメージにインスピレーションを得て、砂丘を掘り、相互につながったユニークな形の「洞窟」をつくり出した。砂丘の上では、ニセアカシアやイタチハギなどの植物が風に揺れている。砂丘に隠れているこの美術館は、ドイツの国際デザイン賞・アイコニックで賞を受賞した。北京日報が報じた。
砂丘とは、風によって運ばれた砂が堆積して出来た丘状の地形で、保護する必要のある海岸の景観だ。秦皇島の黄金海岸は、独特の卓越風、潮汐、海流などが作用して、長さ2.5キロの砂浜が広がり、海水の流れが清らかで浅く、潮汐もゆるやかで、砂は細かくやわらかい質となっている。
美術館の総面積は930平方メートルで、7つの室内ホールと3つの屋外ホールがある。入口のトンネルと応接ホールを通って、ホールにたどり着くことができる。展覧スペースや活動スペース、カフェなどの連続するスペースが、分裂中の細胞のようで、美術館全体が生命体のような造りになっている。
美術館からは海を見渡すこともでき、それぞれの洞窟から見えるその景色は、時間帯によっても異なる。今後、美術館から海まで伸びる桟橋も建設される計画だ。潮が引いている時は、桟道が海面に出現し、向かい側にある黒い三角すいの形の海上美術館に行くことができる。完成すると、砂丘の上には白く洞窟状の美術館があり、海上には三角すいの黒い美術館があるという、ユニークなコントラストを楽しむことができる。 (編集KN)
「人民網日本語版」2018年10月26日
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