もうすぐ創建600周年を迎える北京の故宮博物院は、元宵節(旧暦1月15日、今年は2月19日)に初めて「灯会」を開催した。かつては王宮だった紫禁城の歴史ある建築物が初めて夜間、大規模にライトアップされることになり、事前予約者を対象に無料開放された。元宵節を祝うこの「紫禁城の上元の夜」と題するイベントは、大きな話題となった。中国新聞網が報じた。
中国人にとって、春節(旧正月、今年は2月5日)は帰省して一家団欒を楽しむ伝統的な祭日であるのに対して、元宵節は「カーニバル」。外に出て、ランタン見物や猜灯謎(灯籠に張ったなぞなぞを解く遊び)、竜灯舞いや獅子舞を見物して盛り上がる。
中国のSNSでは「上元の夜」が大きな話題になり、歴史ある故宮が「若返る」かのような活気にあふれている。多くの人が「元宵節」というお祭りを賑やかに祝うというのが、「文化パーティー」となり、伝統的な祝祭日も社会もリニューアルしながら発展している。
華東師範大学・社会発展学院民俗研究所の田兆元・教授は、 「元宵(餡をもち米粉の中に入れて転がして作る団子)を食べ、ランタンを見物するというのが元宵節の定番。『祝祭日のシンボル』が鮮明であるというのが、元宵節がこれまでずっと重要な祝祭日として祝われている理由の一つで、元宵節が世界に発信され、認識されやすい理由でもある」と分析する。
そして、「SNSなどの新しい発信ツールを通して、『カーニバル』のような元宵節は、一般の人々と繋がりやすく、特に若者は、素晴らしい伝統的民間行事を通して、この祭りを一層意味深いものにしている」との見方を示す。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年2月20日
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