米カリフォルニア大学の研究から、座り続けている時間を毎日1時間減らすと、循環器系疾患に罹患するリスクは12%、心臓病罹患リスクは26%、それぞれ低下することが判明した。これは、長時間座ったままでいると、心臓に流れこむ血液量が減少し、血管表面の細胞にダメージを与えることで、病気に罹患するリスクが高まることによる。英紙デイリーメールの報道を引用して環球網が伝えた。
最新研究によると、長時間座っている女性より、日常的に身体を鍛えている女性の方が、循環器系疾患に罹患するリスクが大幅に低下していた。女性が1日1時間、座っている時間を減らすと、循環器系疾患のリスクは10%以上、心臓病のリスクは25%以上、それぞれ低下する。これまでの研究によると、長時間座っているのを止めると同時に身体トレーニングを始めると、腎臓病、肺病、肝臓病、老年性認知症さらには癌などさまざまな疾病に罹患するリスクを引き下げることができると判明している。
カリフォルニア大学サンディエゴ校を中心とする研究チームによると、彼らの研究では、まず、長時間座り続けることで循環器系疾患に罹患するリスクが高くなるか否かに注目した。同研究は、米循環器専門誌「サーキュレーション」に発表され、研究チームは、過去に脳卒中や心臓病に罹患したことのない63歳から97歳までの女性約5600人を対象に研究を進めた。被験者の女性は、毎日ほぼ24時間ずっと、臀部に活動量計を装着し、運動状態を計測した。研究チームは、彼女らの身体活動を4日から7日間追跡し、心臓・血管状態について約5年間モニタリングを続けた。
この結果、研究チームは、毎日座っている時間を1時間減らすと、女性が循環器系疾患に罹患するリスクは12%、心臓病の罹患リスクは26%それぞれ下がることを突き止めた。毎日長時間座っている女性のうち、座っている時間が11時間以上の人において、白人が圧倒的多数を占めた。彼女らは、体重が最も重い上、糖尿病や高血圧症などの健康問題を抱えていた。
また、研究チームは、長時間座っている女性が心臓病を罹患するリスクは、その間身体を動かしている女性に比べて52%も高いことを発見した。
研究チームによると、どんな形のスポーツであれ、活動時間がたとえ1、2分であっても、病気に罹患するリスクを低下する効果があるという。研究チームは、年齢が60歳以上の女性ならば、誰もが、座り続けている状態から抜け出し、意識的に立ち上がってできるだけ動くよう提案している。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月25日
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