中国青年新聞社社会調査センターと問巻網(wenjuan.com)はこのほど、2009人を対象とした調査を実施した。その結果、回答者の90.6%は、「自分の周囲には、子供に対する要求や望みが高い保護者が多い」と答えた。「自分の子とよその子を比較してしまうことがある」と答えた保護者は83.4%に達した。中国青年報が伝えた。
調査対象者のうち、子供を持つ保護者は89.8%を占めた。
〇「自分の周囲には、子供に対する要求や望みが高い保護者が多い」90.6%
調査によると、回答者の90.6%は、「自分の周囲には、子供に対する要求や望みが高い保護者が多い」と答え、うち32.0%は、「非常に多い」としている。
深センの高校で教鞭をとる付先生(仮名)は、「今の社会は競争が熾烈なため、親の子供に対する要求が普遍的に極めて高くなってしまっている。ほとんどの親は、子供の成績に大きな関心を寄せており、子供をさまざまな塾や習い事に通わせている」と話した。
北京で広告関連の仕事に就いている林さん(仮名)は、「親なら誰しもが、子供に対して大きな期待を寄せている。私は出来るだけより良い家庭環境を整え、子供が興味を抱いたことは何でも体験させてやりたいと思っている。物質的なことに関しては、着る物や食べ物の質の高さはもちろんのこと、精神面でも、子供が自分で学びたいことを学び、見たいものを見て、遊びたいものを遊ばせてあげたいと思っている。もちろんそれには子供自身がある程度、理解する力と判断力を身につけている必要がある」との見方を示した。
調査によると、「自分の子とよその子を比較してしまうことがある」と答えた保護者は83.4%に達した。
林さんは、「保護者会では、つい、自分の子とよその子を比較してしまう。結局、私は、体格から成績、さらには容姿にいたるまで、あらゆることを比較している。だが、そのことを子供に話すことはあり得ない」としている。
付先生は、「みんな明らかに子供たちの成績を比べているだけでなく、比較しながら、『我が子にはどんな点が足りないのか』、『気が利くかどうか』、『他人に対して礼儀正しいかどうか』といった点についても、こっそり考えを巡らせている。特に大勢の子供が一緒にいる場合は、誰がとびぬけていて、誰が落ちこぼれなのか一目見ればわかってしまう」と指摘した。
復旦大学社会発展・公共政策学院の沈奕裴・准教授は、「親が自分の子とよその子を比較するという行為」について、「子供ひとりひとりの違いは非常に大きい。ある子供は極めて外交的で活発な性格で、お喋りが上手だが、自分の子供は内向的だが、とても器用といったふうに。子供たちには、非常に多くの異なる点があるが、親はついつい、自分の子供の短所とよその子供の長所とを比べてしまい、焦ってしまいがちだ」と指摘する。
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