大きなニンニク19個と新鮮な赤トウガラシに、数本の生花を組み合わせたブーケは、いわゆる別れのブーケ「蒜辣吧(終わりにしようという意味の「算了吧」と同音語)」と呼ばれている。このユニークなブーケは、若者たちの好みにとてもマッチしているようだ。銭江晩報が伝えた。
先ごろ大学を卒業したばかりのある「90後(1990年代生まれ)」男性が、このニンニクブーケを買いに、杭州市下沙区にあるフラワーショップにやって来た。
迦南花屋の店主・阿攀さんは、この男性に、「本当に彼女と別れるためにこのブーケを買うんじゃないですよね?」とからかい気味に尋ねた。
この男性は、慌てて、「違います!思いを寄せている女性に贈るためです。最近風邪を引いた彼女に薬を贈るのはちょっと適当ではないと思っていたところ、このニンニクのブーケを見かけ、面白いし、自分の想いが彼女に伝わるかなと思った。料理をする時にニンニクを少し加えると、彼女の風邪も早く良くなるかなと」と店主の疑問を打ち消した。
阿攀さんは、男性の気持ちを聞いて、ブーケがさらに映えるよう、数本の生花をおまけしたという。
このようにニンニクブーケは、意中の女性に贈るほか、女の子が親友同士で贈るプレゼントにも選ばれている。
李さんは、もうすぐ誕生日を迎える親友に、素敵な誕生日プレゼントを贈りたいと思い、どんなプレゼントが良いかと考えていた。「微信(WeChat)の花屋さんで大きなニンニクブーケを見かけてピンときた。一見悪趣味のようだけど、親友はきっと喜ぶと思った」と李さん。
李さんの親友は、誕生日祝いのブーケを受け取ったとき、笑うに笑えず、泣くに泣けない気持ちになったという。「私が生まれて初めて受け取ったブーケがニンニクブーケだったとは、全く予想外だった。だが、贈ってくれた彼女たちは私の親友で、ブーケもなかなか素敵だった。テーブルの上にずっと飾って、彼女たちからの好意をかみしめたい」と親友は話す。
複数の花屋を取材したところ、ニンニクブーケの価格は200元(1元は約16.5円)前後という。「このブーケは、主に若い人向け。今の若い男性は、ブーケを贈る時には、ユニークなブーケを選ぶ傾向がある」としている。
事実、サクランボやイチゴ、おやつなどで作ったユニークなブーケは、もはや特別珍しくもなくなり、さまざまな生花市場に広く出回っている。
イチゴのブーケは、フードデリバリーのプラットフォームでもよく見かけるが、価格は安くない。33粒のイチゴとライトがあしらわれたブーケは298元するが、赤いバラ19本のブーケはわずか148元となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月22日
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