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貧困県が「0」になり貧困から脱却した陝西省延安市

人民網日本語版 2019年05月09日16:23
貧困県が「0」になり貧困から脱却した陝西省延安市
延安市宝塔区後孔家溝村でリンゴを収穫する女性。現在、同村の住民の所得は1世帯当たり10万元以上となっている(資料写真、撮影・任增勝)。

陝西省政府は7日、延安市の延川と宜川両県が貧困県から脱却したと発表した。これにより、革命の聖地である延安市の貧困県は「0」となり、県民226万人が「絶対貧困」からの脱却を実現した。人民日報が報じた。

今年2月の時点で、延安市では693ヶ所の貧困村が貧困から脱却し、7万700世帯、19万5200人が貧困から脱却した。貧困人口は2014年末の時点の7万6200世帯、20万5200人から、今年2月には5526世帯、1万34人まで減少し、貧困発生率は13.2%から0.66%に改善された。

延安市は、貧困に陥っている地域が比較的広範囲にわたり、経済発展から立ち遅れた市となっている。1978年、中央政府は、延安地区の穀物買い上げ任務を55%減らし、同市に毎年、5000万元(1元は約16.4円)の援助金を交付することを承認し、この支援は1987年まで続いた。

1978年から始まった改革開放によって、延安市も発展の波に乗ったものの、自然条件に恵まれず、経済的基礎も脆弱なため、革命老区の人々の衣食住を満たすという問題が完全に解決されるには至らなかった。その後、1998年に、呉起県が中国全土で先立って、自由放牧を禁止する政策や傾斜地の耕作をやめて元の林地に戻す政策を実施した。翌年、中国政府は延安市で傾斜地の耕作をやめて元の林地に戻す政策を実施し、大規模な生態建設プロジェクトの展開をスタートさせた。延安市林業局の党委員会書記を務める王占金局長は、「傾斜地の耕作をやめて元の林地に戻す政策が実施されて20年の間に、延安市の土壌浸食問題が解決されただけでなく、生態環境も改善され、さらに重要なことに貧困脱却のための強固な基礎が打ちたてられ、農民を伝統的な農業産業から救い出した」と語る。

ここ4年ほど、中央政府と各級財政は延安市に貧困支援資金累計62億5000万元を投じてきた。延安市は産業、就職、生態などの面でターゲットをしぼった貧困支援プロジェクトを実施し、第一書記1784人、駐村業務チーム1546チーム、幹部3万7400万人を村に派遣してサポート、バックアップを展開し、各種特色ある貧困支援産業の育成を加快させている。

延安市では現在、貧困人口を対象にした「両不愁三保障(衣食の愁いなく、義務教育と基本医療、住宅の安全を保障する)」という目標がほぼ達成され、農村のインフラも全面的に改善、人々の生活水準が日に日に高まっている。

「人民網日本語版」2019年5月9日

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