モンゴル族の留学帰国者夫妻がハンドメイド羊油石鹸で起業に成功

人民網日本語版 2019年05月08日16:22

内蒙古(内モンゴル)自治区の寒くて乾燥した気候の錫林郭勒(シリンゴル)大草原では、臀部に脂肪を蓄える品種の脂尾羊が生息している。新華社が報じた。

しかし、脂尾羊の脂肪の味は、都市の人々は好まないため、多くのロスが生じてしまい、遊牧民の収入にも影響を与えている。そこで、モンゴル族の「80後(1980年代生まれ)」の夫婦である布仁さんと澈楽木格さんは、「この脂肪を使って石鹸を作ること」を思いついた。

二人は海外で留学と仕事をした経験が計8年あり、米誌フォーチュンが毎年発表している世界トップ企業500社に入る企業で働いたこともある。しかし、「起業して羊油を使ったハンドメイドの石鹸を作る」という「小さな目標」を実現するために、2014年に故郷に帰った。

「羊油石鹸は、草原で使われている最も古い洗剤用品。子供の頃、家中で石鹸の香りがしていたことを覚えている。草原で生活している遊牧民は元々、環境保護の意識や生きていくための知恵を持っている。高齢の人たちは羊の油をかゆみ止めにして、赤ちゃんの背中やお尻に塗っていた。また、その油は赤切れや凍傷の予防・治療にも効果がある」と布仁さん。

しかし、その伝統のハンドメイド羊油石鹸を、一つの産業にするというのは決して簡単なことではない。2015年、布仁さん夫婦は、製品研究開発に着手し、海外に足を運んでハンドメイド石鹸の作り方を勉強した。半年の研究開発を経て、二人は羊油石鹸のサンプルを作り、「錫林浩特市第一回起業コンテスト」に出品し、「三等賞」を受賞。2万元(1元は16.23円)のプロジェクト実施資金を得たほか、地元の大学生起業インキュベーターに入居し、賃貸料優遇政策なども活用した。

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