「人材の交流があれば、たくさんの物語が生まれる」滝田洋二郎監督 (2)

北京で開催中の「アジア映画週間」

人民網日本語版 2019年05月21日10:31

滝田洋二郎監督

そのため好きな作品を1本に絞ることは難しいとし、「中国映画全体が好きといってもいい。その魅力の一つはパワフルさ。また、中国映画は現代や未来を舞台にした作品など、今まではアメリカが得意としていたジャンルにまで進出している。同時に古い歴史やドキュメンタリー、私たちがまだ知らないこの広大な中国の食材を題材にした作品など非常に数も多く、作り手としてとてもうらやましい」とした。

「うらやましいと感じるその理由は?」との問いには、「色んなことを描けるという題材の豊富さと、それを受け入れてくれるメディアもたくさんあると思うから。やはり作り手としては作るエネルギーの中に身を置くことが一番大事。日本あるいは世界のどこよりも映画を作るエネルギーが中国にはあると感じるし、そういう場所には人も才能も集まってくる。それを含めてうらやましいと感じる」とした。

日本人にとって「親近感と未知なるものに満ちた」中国映画

ではそんな中国映画のどのような要素を日本の観客は受け入れやすいと感じるのだろうか?滝田監督は映画監督という立場から、「アジア人として、とても近い国の映画には親近感を抱くと思う。しかしその大きさは全く違う。まだまだ日本人が知らない場所や食べ物、習慣といった未知なるものがたくさんあるので、それらを中国映画を通じてもっと見たいという思いはあるかもしれない。あとはパワーが全く違う。現在の中国映画にはアメリカを凌ぐほどのパワーがあり、日本人はパワーのある所についていくし、興味を抱くので、中国には深い関心を抱いていると感じる」とした。

「人材の交流があれば、たくさんの物語が生まれる」

昨年、中日両国政府は映画製作協力に関する協議を締結した。こうした動きについて滝田監督は、「とにかくすぐ動いてほしい。たくさんの人材の交流があれば、たくさんの物語が生まれると思う。今後もどんどん前向きに中国の人と仕事をしていきたいと考えている」とその意気込みを語った。(文・玄番登史江)

「人民網日本語版」2019年5月21日

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