謎に満ちた今後のストーリー展開に見るのをやめられなくなる視聴者
ドラマの始まりで、公安局に連行され取り調べを受けた麻薬の売人、林勝文は後ろ盾があるため一向に怖がる様子を見せず、捜査担当警官の李飛に「明日には釈放してもらえる」と明かす。理由は、警察の内部に300万元(1元は約15.9円)の「保護費」を受け取った「トップ」がいるからだという。麻薬取締作戦は失敗に終わり、李飛と相棒の宋楊は麻薬の売人の罠にはまり、宋楊は惨殺され、李飛もまた売人の仲間だと見なされ、逃亡する羽目に追い込まれる。このようにストーリーはスピーディーに進み、第2回放送分までですでにここまでストーリーが展開してしまう。
李飛と父と子のように親しく、厳格で行動が迅速な広東省公安庁麻薬取締局副局長の李維民(演・呉剛)、多くの視聴者から李飛の実の父親なのではないかと憶測されている善人にも悪人にも見える香港商人の趙嘉良(演・任達華)、李飛に命を救われた東山市公安局副局長の馬雲波(演・張晞臨)、李飛と関係の良くない東山市公安局麻薬取締大隊大隊長の蔡永強、李飛逮捕を命じられた東山市公安局捜査大隊大隊の陳光栄など、これらの人物のうち、誰が300万元の賄賂を受け取ったのか?誰が善人で、誰が悪人なのか?視聴者は熱い議論を繰り広げている。
謎解きと主人公の運命を関連付けたことで、多くの視聴者にドラマが非常に速いテンポで進んでいると感じさせている。また事件の内容がリアルで、人物関係が複雑であるため、「破氷行動」は中国のコミュニティサイト・豆瓣で最近最も評価が高い中国語ドラマとなっている。「波乱万丈で逆転に次ぐ逆転のストーリー展開に大物俳優たちの熱演」、「常に集中していないといけない。一つセリフを聞き逃しても話についていけなくなるかもしれない」という評価もある。また一部のネットユーザーはこれほどの大がかりな本格派のドラマは久しぶりだとし、「映画を見ているような感覚」、「麻薬取締警察に敬意を表したい」としている。 (編集AK)
「人民網日本語版」2019年5月22日