新型アスファルト摩耗層、中国の12省に進出

人民網日本語版 2019年06月27日14:53

華南理工大学土木・交通学院の虞将苗教授はこのほど、杭州市で開催された2019年全国大衆による革新・起業イベントウイークに出席した。虞氏が独自開発した高柔軟性超薄型アスファルト摩耗層技術が2200以上のプロジェクトの中から選ばれ、メイン会場で重点的に展示された。科技日報が伝えた。

アスファルト路面構造には各種の材料が敷かれている。最上層で車のタイヤと直接触れるのが摩耗層だ。虞氏によると、従来の摩耗層の厚さは4−5センチで、大量の高品質石材とアスファルトが用いられており、高額だ。また材料の性能の問題により、通常は7、8年、さらにはより短期間内に摩耗層を取り替え、路面のカバーとメンテナンスを行う必要がある。

虞氏が目指すのは、路面が薄いうえに、従来の摩耗層の耐久性と機能性をそのまま維持するかそれを上回ることだった。試験を繰り返した結果、虞氏のチームが最終的に開発した原材料は、性能指標が世界トップレベルに達した。さらに世界で初めて混合配合比設計方法を採用し、高柔軟性超薄型アスファルト摩耗層技術を生み出した。材料・工法・検査方法などの面で20以上の特許体系を形成した。

新たな高柔軟性超薄型摩耗層の厚さはわずか0.8−2センチのみで、高い抗裂性・不透過性及び滑り止め性能を持つ。路面を平らにし、車両走行の騒音を効果的に減らすことができる。虞氏によると、同じ条件であれば新技術により原材料を60%、人件費を65%カットし、設計上の耐用期間が10年になり、使用期間中の維持費が低い。さらに注目されるポイントとしては、工事完成後30分以内に開放できる。

同技術は2016年にも上海市延安路に使用されていた。厚さ1センチ、面積20万平方メートルの路面が敷かれるのは世界初。現在も使用効果は良好だ。

完成後の効果が大きいことから、虞氏の技術は業界内で広く認められている。同技術はすでに広東省、上海市、浙江省などの12省・直轄市で広く応用されている。港珠澳大橋人工島通路、上海延安路、広州白雲国際空港などの100以上の重要区間で使用されている。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年6月27日

  

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