清掃「フラッシュモブ」で暴動後の街を取り戻そうとする香港の若者たち

人民網日本語版 2019年09月03日10:45

8月31日の午後から夜にかけて、一部の過激な暴力分子が香港地区のあちこちで、放火や公共物破壊、バリケード設置、警察署包囲、攻撃といった違法行為を繰り広げた。いたるところで物が散乱し、地面には大量のゴミが残され、壁には大量の黒いスプレーによる侮辱的なスローガンが書きなぐられており、市民や観光客の暮らしや外出に深刻な影響を与えている。中国青年報が伝えた。

9月1日早朝、香港の若者のグループが自発的に街頭に集まり、シャベル、雑巾、モップなどの掃除道具を持ち、「フラッシュモブ」のような動きで、落書きやスローガン、ゴミを丁寧に除去し始めた。彼らは、実際の行動によって自分たちの主張をアピールし、同時に、香港に清潔さや美しさを取り戻そうとした。

今回の「青年フラッシュモブ・コミュニティ清掃活動」は、8月31日夜に香港現地のSNSプラットフォームでその実施が呼びかけられると、瞬く間に大勢の香港市民からの反響を得た。立体交差橋や道端で、市民が自発的に集まり構成されたボランティアチームが、壁に書かれた落書きを少しずつ雑巾で消し、ベタベタといたる所に貼られたスローガンの紙をシャベルで必至に剥ぎ取り、散乱したゴミを持参したゴミ袋にまとめた。

今回の活動の発起人の一人である香港に住む高松傑さんは、「道を通りかかった多くの市民が、私たちの行動を支持してくれた。清掃活動の様子を撮影してネット上に投稿してくれた人もいる」と話す。これまでにも、コミュニティの清掃ボランティア活動に携わった経験のある彼は、「これほど多くの人が、私たちを支持してくれるとは本当に意外だった」と驚きを隠せない。フラッシュモブ・コミュニティ清掃活動のメンバーが街頭に登場すると、多くの香港市民が、「自分も加わりたい」と、高さんに電話で連絡してきたという。多くの人は、自分の住まいの近くをボランティア場所として選び、自らボランティア・サブチームを組織して、清掃活動を展開している。

もう1人の活動発起人である庄守堃さんは、「このようなフラッシュモブ活動を通じて、『愛によってコミュニティに感動を与え、愛によって恨みを消し去り、愛によって暴力をストップさせる』よう願っている。ボランティアは、国内外の観光客や投資家に愛という情報を発信することで、香港が彼らに対し心を開いていることを伝えることを、ボランティアは願っている」とコメントした。

高松傑さんは、きっぱりと、「最近の暴力行為が原因で、香港社会のムードはかなり低迷している。今、香港にとって最も必要なのは、強さや勇ましさではなく、物事の是非でもなく、『愛』そのものだ。一人一人が、自らによる愛ある行動を通じて、香港を再建するという自信を持ってほしい」と述べた。

ボランティアたちはただひたすら3~4時間かけて清掃を行った。ボランティアに加わる人数は増加の一途をたどっており、その多くは若者だが、年輩の市民もおり、人々を感動させている。

フラッシュモブ・コミュニティ清掃活動が終わると、ボランティアたちは、手を振り上げ、「香港はいつもの姿に戻った!」と声高らかに宣言した。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年9月3

  

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