「関税という大きな棒」が米国の製造業を痛めつける (2)

人民網日本語版 2019年09月05日15:53

米国の学術界も政界も経済貿易摩擦が米製造業にもたらした「痛み」を懸念する。オレゴン大学のティム・ドイル氏(経済学)は、「ISMの報告にある輸出データからわかるのは衰退の兆しが最も明確だということだ」と述べた。ホワイトハウスのアンソニー・スカラムーチ前広報部長は、「ホワイトハウスは米製造業の復活を約束したが、『愚かしい貿易戦争』が製造業を打ち砕いてしまった」と述べた。

▽徐々に「自傷」型景気後退へ

重要な経済の「バロメーター」であり先行指標である製造業PMIが低下したことで、米国の第3四半期の経済への懸念がますます広がった。英パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミストのイアン・シェファーゾン氏は、「これくらいの規模の低下があと数ヶ月も続けば、米国はまったく必要のない『自傷』型経済後退に直面することになる」と警告した。

英HISマークイットのチーフビジネスエコノミストのクリス・ウィリアムソン氏は、「米製造業PMIの生産指数と受注指数はどちらも10年ぶりの最低水準にあり、ここから第3四半期には製造業が経済の足を大きく引っぱる可能性があることがわかる」と述べた。

アトランタ連邦準備銀行が3日に発表した最新の予測では、「第3四半期に米国の経済成長率がさらに鈍化して1.7%まで下がれば、消費支出の増加率も目に見えて鈍化し、個人の固定資産投資が縮小することになる」という。米政府がこのほど発表した最新のデータでは、第2四半期の経済成長率は2%で、第1四半期の3.1%を大幅に下回った。

プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジストのクインシー・クロスビー氏は、「製造業PMIデータの低下は米国経済を衰退へ押しやるパワーの一つになる可能性がある」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年9月5日

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