新中国成立70周年

10年後に6G登場 速度は5Gの百倍で全エリアをカバー (2)

人民網日本語版 2019年09月26日10:38

中国電子学会通信分科会の代表委員を務める南京郵電大学モノのインターネット学院の朱洪波院長によると、「1Gから4Gへと至る時代には、通信技術はまだ消費型の応用だった。5G以降は産業型の応用へと進み、たとえばインダストリアルインターネットやスマート交通などに応用されるようになる」という。

朱氏は続けて、「現在の学術界には6Gの定義についてさまざまな見方があり、5Gは主にインダストリー4.0のための前期のインフラを整備し、6Gの具体的な応用の方向は今はまだ模索している段階だ。専門家の中には、将来は6Gが宇宙通信、スマートインタラクティブ、ハプティックインターネット(触覚インターネット)、感情と触覚の交流、複数の感覚器官の混合現実(MR)、ロボット間の協同、全自動交通システムなどのシーンに応用されるとみる人もいる」と述べた。

1G時代から5G時代まで、基地局は「交通ターミナル」のようなものであり、ユーザーと移動体通信事業者との間に情報交換の「橋」をかけた。しかし6G時代には、「橋」の建設は非常に大きな挑戦に直面することになる。

合肥工業大学副学長の李建東教授は、「未来には、基地局の建設は空や宇宙、海洋に向かうことになり、空中の伝送距離が長くなり、水中を伝送される信号は減衰が大きくなり、ドローンと海上の艦船との通信もまた動態的なものになる。こうしたことに対し、協同で計画を練り対応することが必要だ」と指摘した。

現在、中国には4G基地局が600万ヶ所以上あり、5G基地局はこの10倍以上になる見込みで、6G基地局に至ってはさらに高い密度で建設されることが予想される。現在、地上の基地局は建築物の最上部に設置されたものが多いが、6Gネットワークでは地上の基地局とドローン、衛星との通信を実現する必要があるため、基地局は地上に向けてだけでなく、空や宇宙にも信号を伝送しなければならない。

▽チップ技術とアルゴリズムには改善が必要

インダストリアルインターネット、自動運転、遠隔医療といった応用シーンの登場、ユーザーやスマートデバイスの増加により、限られた周波数帯域でますます増えるターミナルに対応しなければならなくなり、周波数帯域の利用効率向上が6G技術開発者の真っ先に解決しなければならない問題になった。呉氏によれば、「周波数帯域の利用効率を向上させるには、チップ技術と高周波回路の技術の発展に依拠することが必要だ」という。

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