新しい対象:世界の重要エコノミーとの自由貿易区建設を推進
同意見は、世界の重要エコノミーとの自由貿易区の協議・建設のプロセスを推進し、開放レベルの向上に努め、市場参入のチャンスを拡大し、ルールや標準を向上させるとした。
現在、中国は20あまりの貿易パートナーと10を超える自由貿易協定(FTA)を締結しているものの、経済規模の小さな発展途上国や新興エコノミーが多数を占める。よって中国の貿易全体を振興するFTAの役割にはある程度限りがあるといえる。
白氏は、「この状況の中、自由貿易区の『実質の価値』を高めようと思うなら、自由貿易区によって中国の対外貿易の発展をよりよく促進し、自由貿易区が世界の重要エコノミーと手を携えることが必然的な流れになる。今後、中国は中日韓FTA交渉をより積極的に推進し、欧州連合(EU)などの先進エコノミーとのFTA交渉も検討することを考えても良いだろう」と述べた。
中国国際経済交流センターの張茉楠研究員は、「目下、米欧日などの主要エコノミーは二国間貿易協定や地域の貿易協定を通じて、グローバル貿易システムにおけるシェアと影響力を高めようと競い合っており、次世代の国際経済貿易ルールが構築されつつある。中国がこのほど『ルールや標準を向上させる』と明確にしたのは、こうした状況の中で、国際経済貿易ルールの発展情勢に積極的に対応しようとしたからであり、ルールなど制度面の開放を掘り下げて推進する上でもプラスになる」と述べた。