過去1年間、外部の不確定要因による影響は増大したものの、中国の対外貿易は引き続き全体として安定し、安定傾向の中での質が向上するという積極的な発展情勢を維持し、規模が拡大し、質も向上した。中国は今や世界の120以上の国・地域にとって主要な貿易パートナーであり、グローバル経済ガバナンスと多国間・二国間経済貿易協力の中でますます重要な役割を発揮している。アナリストの間では、「これから各種政策が持続的にその力を発揮するのにともない、中国の対外貿易はさらに安定して前進し、より遠くまで行けるだろう」との見方が一般的だ。
対外貿易にみられる5つの新たな特徴
商務部(省)対外貿易司の責任者は、「中国の対外貿易は大きな流れとは逆に成長を遂げ、合格レベルの答案を提出したといえる。具体的にみると、5つの新たな特徴がみられた」と述べ、次の5点を挙げた。
(1)貿易の規模と国際市場におけるシェアがどちらも新たなステージに到達した。輸出入、輸出、輸入の規模がいずれも過去最高を更新し、国際市場シェアに占める中国の輸出の割合が緩やかに上昇した。世界貿易機関(WTO)がまとめた最新の統計によれば、昨年第1-3四半期には、中国の輸出増加率が世界平均を2.8ポイント上回り、国際市場シェアは2018年に比べて0.3ポイント上昇して13.1%に達した。
(2)貿易の質の向上、構造最適化が新たな進展を遂げた。欧州連合(EU)との輸出入は8%増加し、ASEANとは14.1%増加、中南米諸国とは8%増加、アフリカ諸国とは6.8%増加した。商品構造が最適化を続け、電気機械製品が輸出に占める割合が58.4%に達し、集積回路の輸出は25.3%増加し、自動車完成車などの高品質・高技術・高付加価値製品の輸出も8.2%増加した。
(3)貿易のイノベーション能力が絶えず増強され、対外貿易の競争における新たな優位性を形成しつつある。越境EC総合試験区24ヶ所が新たに設立され、越境EC小売・市場調達貿易が輸出に占める割合は3.5%に達し、海外の倉庫は1000ヶ所を超え、産業高度化を牽引・促進する対外貿易の役割がより顕在化した。
(4)国民経済・社会の発展に対して新たな寄与をした。対外貿易の安定成長という大きな局面に向けて力強い原動力を提供した。19年第1-3四半期には、物品・サービス純輸出の国内総生産(GDP)成長率に対する寄与度は19.6%に達した。対外貿易は約1億8千万人の雇用を生み出し、輸出プロセスでの税収が全国税収の総収入のうち11.6%を担った。これと同時に、輸入が拡大して世界範囲での資源の合理的な配置を促進し、中国国内の供給システムを最適化した。
(5)グローバル経済の復興と貿易の成長に新たな活力を注入した。中国は11年連続で世界2位の輸入市場であり、輸入額は世界の輸入総額の10%以上を占めた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年1月20日