北京宇宙飛行制御センターは3月10日、中国初となる火星探査任務の無線送受信実験を無事終了し、宇宙探査機と地上システムのインターフェース整合性と一致性を十分に検証し、各プランや技術状態、ソフト・ハードウェアシステムに対し全面的なテストを行い、任務の順調な展開に向けて堅固な基礎を打ち固めた。人民日報アプリが伝えた。
地球と火星は約26ヶ月ごとに最も近い位置まで近づき、この時に宇宙探査機を打ち上げれば大量の燃料を節約できる。そして2020年は火星探査活動にとって絶好のチャンスとなっている。中国の火星探査プロジェクト全体計画によると、今年中国は初となる火星探査任務を実行する予定となっており、今回の無線送受信実験は任務センターと実際の打ち上げに用いられる宇宙機にとって唯一の地上合同演習となった。北京宇宙飛行制御センター火星任務チームは実際に使用される飛行制御システムと宇宙機を用いて、全ての重大でキーとなるプロセスで1対1の全プロセス演習を展開し、プロジェクトの時間軸に沿ってすべての既定項目を無事完了し、送受信実験の所期効果を達成した。
現在すでに複数の国が今年火星宇宙探査機を打ち上げると発表している。中国は初となる火星宇宙探査機を打ち上げる計画で、火星に対する「周回、着陸、巡視」の3つの目標達成を目指しており、そのスタートラインも難度も高い。北京宇宙飛行制御センター火星任務チーム責任者の崔暁峰氏は、「火星宇宙探査機が打ち上げられた後、火星に到達するまでの飛行時間は7ヶ月近くになる見込みだ。技術状態が大きく変化し、深宇宙探査の空間環境は複雑であり、飛行制御任務は極めて難度が高くリスクが大きいという試練に直面している。今回のテスト以降も、飛行制御チームは引き続き各プランの予備案を改善し、組織フローを最適化し、技術的なディテールを実行し、中国初の火星探査飛行制御任務が順調に行われるようサポートしていく」と説明している。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年3月11日