「恩返し」の言葉に込めた思い ディレクター・竹内亮氏

人民網日本語版 2020年04月23日15:18

中国だけでなく、日本でもそして世界でも話題を集めたドキュメンタリー「新規感染者ゼロの街」。このドキュメンタリーを制作した日本人ディレクターの竹内亮氏は大げさなナレーションやBGMなどを極力排除し、ことさらに感動をあおることも、涙を誘ったりすることもなく、見たまま、聞いたまま、驚いたままを淡々と記録し、中国の現状を紹介した。そして現在、竹内氏は日本にマスクを寄贈する「パンダの恩返し」という活動を展開している。人民網が伝えた。

きっかけはとにかくマスクが買えない今の日本と南京市政府の好意

日本の新型コロナウイルス感染状況が深刻になっている現在、竹内氏は両親や友達、仕事仲間など日本に住んでいる人たちから、とにかくマスクが買えないという話をたびたび耳にしていた一方で、現在、中国ではすでに普通にマスクが買えるようになっていることもあり、海外にいる日本人として、とにかくマスクを送りたいと感じるようになったという。

そんな中、マスクを欲しいという竹内氏の希望に南京市政府が応え、日本の人々の役に立てて欲しいと気前よくマスク5万枚が無償提供された。「パンダの恩返し」第1弾はこうして南京市政府の協力を受ける形で、竹内氏の会社が日本との仲介作業と配送費用を負担し、東京都と大阪府に寄贈した。

これらのマスクは医療機関のほか、マスコミ関係会社にも寄贈された。マスコミに寄贈した理由として竹内氏は、「私もマスコミの人間であるため、日本のマスコミやテレビ局に友人も多く、また日本では今もマスコミ関係者は外に出て取材を続けていて、一番危ないと感じたから」としている。

南京市政府から無償提供されたマスク5万枚(写真右は竹内亮氏、写真提供・竹内亮氏)。

同じ思いを抱いている在中国日本人を取りまとめ、さらなる活動展開へ

南京市政府の無償提供によるマスク寄贈と同時に竹内氏は、「中国に住む日本人たちもきっと私と同じ思いを抱いているに違いないと思った。母国のために何かしたいが、一人の力では何もできない。また在中国日本人も今回の新型コロナでかなり経済的なダメージを負っているので、個人でマスクを買うお金もそれほどあるわけではない。それでもきっと同じ思いを抱いているに違いないと、友人たちに声をかけてみたところ、協力したい、是非一緒にやりたいという反応が得られたので、信頼できる友人と運営委員会を作り、友人を通じて、活動をどんどん拡散していった」と、第2弾となる活動を推し進めている。

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