「舌で味わう中国」が大ヒットとなったのをきっかけに、「風味人間」、「人生一串」、「風味原産地」、「宵夜江湖」、「早餐中国」などグルメドキュメンタリーが次々と製作されトレンドとなり、視聴者は中国だけでなく、世界各地の都市、村、街、路地などのグルメ、さらに、現地の人々の普段の生活の様子を見ることができるようになっている。
最近、中国語を話せる英国人男性・Jamie Bilbow(中国名・大米)さんが、中国の美しい田舎の村に足を運び、地元の高齢の女性に伝統の美食の作り方を習う番組 「Granny Knows Best」が話題となっている。現在、第2話まで更新されており、視聴者からは「感動した」という声が寄せられている。実際には、外国人の視点から見た中国のグルメを紹介する番組は、「Granny Knows Best」が初めてではない。1980年に日本の岩波映画製作所が製作した「中国の食文化」は、今でも中国で人気がある。これはドキュメンタリー映画で、北京や広東省、四川省、江南の四大地域の代表的なグルメを写実的に紹介している。
近年、世界の文化交流が盛んになるにつれて、海外のテレビ局が中国のグルメを紹介する番組を製作するようになっている。例えば、tvNの「Street Food Fighter」やBBCの「Exploring China:A Culinary Adventure」、「Rick Stein’s Taste of Shanghai」などがあり、CNNの「Anthony Bourdain: Parts Unknown」は2度中国で撮影を行った。
Jamie Bilbowさんは1歳の時に香港に移住し、そこで育った。そのため、小さい時から中国のグルメに触れ、「広東料理をずっと食べてきた」。その後、ロンドンの大学に入学し、2年目に北京に留学した。その時に、中国語がさらに上手になり、中国のいろんな所に行って様々な地元料理を食べ、中華料理の多様性を知って、中国のグルメの作り方にも興味を抱くようになったという。
「Granny Knows Best 」で、Jamie Bilbowさんは年配の女性たちから伝統のグルメの作り方を習った後、同じ食材を使って中華と洋食をコラボさせた創作料理を作り、女性とその家族にふるまっている。Jamie Bilbowさんは、「現地の食材を使って中華と洋食をコラボさせた料理を作るのが僕の趣味だ。そのような料理を作ると、文化交流を番組の中に盛り込むことができる。もちろん、ドキュメンタリーは主に現地の生活を記録するための番組で、番組のほとんどの部分をそれが占めている。でも、中国の『礼は往来を尊ぶ』という言葉の通り、ここで勉強させてもらったのだから、何かお返しをしなければならないと思っている。そして、視聴者にフレッシュな体験を提供したい。失敗したとしても、中国と西洋の文化交流という目標を達成できれば、それでいいと思っている。中華と洋食をコラボさせた料理を作ることで、国によって食材に対する考え方も違うことがよく分かる」と話す。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年10月23日