5Gバージョン更新の初標準が完成 マイクロ秒の同期をサポート

人民網日本語版 2020年07月07日09:10

5Gの国際標準化組織の3GPPは北京時間の3日夜、5G標準規格の最新版リリース16(R16)を凍結すると発表した。これは5G初のバージョン更新の標準が完成したことを意味する。中国新聞網が伝えた。

R16は5Gの機能を強化し、5Gが各産業に一層踏み込んで新たなデジタル生態産業を生み出すことを促すだけでなく、コストや効率、機能などの要素をさらに兼ね備えるようにし、通信インフラにより大きな効果を発揮させ、社会経済のデジタル化モデル転換をさらに後押しするという。

3GPPは2018年に5Gのバージョン1であるR15をすでに凍結していた。R15は制定の過程で、最も速いペースで「使える」標準を打ち出し、5Gの各面の基本的機能を満たすことが求められた。

今回凍結されたR16は、「使える」レベルから「使いやすい」レベルへの転換を果たし、「新たな能力の開拓」、「既存の能力の発掘」、「運営維持のコスト低下・効率向上」の3つの面について、5Gの産業応用へのサービス能力をさらに一歩増強させ、5Gの効率をさらに向上させた。

たとえばインダストリアル・インターネットへの応用では、新技術を導入してマイクロ秒レベルの精度での同期、0.5-1マイクロ秒のエアインターフェースの遅延、「99.9999%」の信頼性、柔軟な端末ユニットの管理に対応し、5マイクロ秒以内の端末間の遅延、より高い信頼性を最速で実現し、工業レベルの時間的制約に応えることができるようになった。

車載ネットワーク(IoV)への応用では、V2V(自動車間)やV2I(自動車・路上設備間)の直接通信に対応しており、マルチキャストやブロードキャストなどさまざまな通信方式を導入し、感度、調整、再送及び自動車間の接続の品質コントロールなどの技術を最適化し、V2X(自動車とあらゆるものを通信で結ぶ技術)、半自動運転、外延センサー、遠隔運転などより豊富なIoV応用シーンを実現した。

産業への応用では、さまざまな5Gインターフェース位置測位技術を導入し、位置測位の精度を10倍以上高め、メートル級の測位を実現した。R15の基礎的機能のいくつかがR16で持続的に増強され、セルエッジの周波数利用効率、切り替えの性能が目に見えて向上し、端末のバッテリー消費がより抑えられるようになった。

中国移動(チャイナモバイル)はR16標準化において引き続き中心的役割を果たしてきた。技術プランを3千件以上提出し、これは世界の通信キャリアが提案したプランのうち3割以上を占めた。技術標準15件の制定作業を主導して完了し、これにはコスト削減・効率向上に向けたワイヤレスデータ収集・応用、サービス化の枠組構築とインターフェースの増強、ラジオダクトによる遠距離局への干渉・キャンセレーションへの対応、高速鉄道での利用シーンにおける性能向上などが含まれている。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年7月7日

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