中国の科学者、燃料電池の研究開発における重要問題を解決

人民網日本語版 2020年07月13日14:20

著名学術誌「サイエンス」は10日、中国地質大学(武漢)の科学研究チームの学術論文を掲載した。論文では、「半導体ヘテロ界面の電子状態の特性を通じ陽子をヘテロ界面に制限させ、低移動障壁を持つ陽子通路を設計・構築した」と発表された。新華社が伝えた。

これは筆者が10日、中国地質大学(武漢)で取材した情報だ。同論文の筆頭著者である同大の材料・化学学院の呉艶・准教授によると、クリーンで効率的で無公害という燃料電池の特徴への注目度がますます上がっている。燃料電池技術は国家エネルギー発展戦略の重点分野でもある。高イオン電導率の電解質の開発は、現在の燃料電池応用の鍵となっている。

同大の燃料電池革新研究チームは、低温・高性能燃料電池の研究に取り組み続けてきた。高陽子電導率電解質の開発に焦点を絞り、長年の模索及び多くの実証実験・論証を経て、半導体ヘテロ界面の電子状態の特性を通じ陽子をヘテロ界面に制限させ、低移動障壁を持つ陽子通路を設計・構築した。

呉氏は「我々の研究は陽子に高速道路を作るようなものだ。すなわち半導体ヘテロ界面を利用し金属状態を電場誘起し、陽子がより速くより良く『走れる』よう促すことで、優れた電導率を取得する。これは従来の電解質材料の電導率より3桁優れており、かつ先進的な陽子セラミック燃料電池のモデルを実現した」と述べた。

半導体ヘテロ構造及び電場誘起はイオンの移動を加速する、エネルギー科学分野で挑戦的な研究課題だ。同研究成果は陽子の制限つきの伝送に革新的な科学手段を提供しており、次世代燃料電池の研究と発展を促進する。エネルギー新材料及び新技術の発展に対して重要な科学の意義と応用の価値を持つ。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年7月13日

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