「黒猫警部」に「ひょうたん童子」、懐かしの名作アニメが人気を集め続ける秘密は?

人民網日本語版 2020年07月27日08:53

毎年夏休みになると、子供たちにとっては楽しみな時間がやって来る。それは宿題を終えて、セミの鳴き声を聞きながら大好きなアニメを見るという日々。そしてそれは懐かしくも楽しい子供の頃の記憶でもある。中国新聞網が報じた。

しかし、アニメを見ているのは、なにも子供たちだけとは限らない。動画配信サイトの優酷がこのほど発表した「ハイビジョン化された名作アニメユーザー報告」によると、6月、サイト内でハイビジョン化された名作アニメを視聴したユーザーの数は累計で300万人に達し、80後(1980年代生まれ)と90後(90年代生まれ)がその主力グループだった。なかでも視聴時間ランキング1位は、「ひょうたん童子(原題:葫蘆兄弟)」の95万時間以上で、2位は「黒猫警部(原題:黒猫警長)」の73.1万時間だった。以下、「ヒョウタン小金剛(原題:葫蘆小金剛)」、「シューカーとペイター(原題:舒克与貝塔)」、「アーファンティーの物語(原題:阿凡提的故事)」と続いた。こうした大人たちは、なぜ今でもこうした懐かしの名作アニメを好んで見ているのだろうか?

子供の頃の思い出に浸る人々

画質がハイビジョンであるかどうかに関わりなく、多くの人は、昔のアニメを見て、懐かしい思い出に浸っているのだろう。

「ひょうたん童子」などのアニメに流れている弾幕を見ると、自分の年齢を書いている人も多く、80後や90後も少なくない。名作アニメを見ている大人たちは、子供の頃の思い出に浸り、いつのまにか時間が過ぎて大人になったことを感じながら、もう一度「名場面」を振り返っている。

「ひょうたん童子」で、おじいちゃんが妖精に殺されてしまうシーンでは、「涙がこぼれる」という弾幕が一斉に流れる。また、黒猫警部のパトロールシーンでは、「やばい、寮監が来た」というユーモラスなコメントが流れる。

また、たくさんのシーンをほぼ忘れかけていたことに気付き、「前は自分一人で見ていたけど、今は子供と一緒に見ている」と、時間の流れの速さを感じさせるコメントもある。

昨年の国際アニメーションデーに、あるメディアが街中で実施したアンケート調査の「一番印象に残っているアニメは?」との質問では、「ひょうたん童子」や「黒猫警部」と答えた人が多かった。

おもしろい物語は『古くなる』ことはない

数十年前は、アニメと言うと、製作難度が高く、製作コストも高いメディアコンテンツだったため、作品数が少なく、一つの世代において、同じアニメが多くの人の思い出の作品になりやすかったという分析もある。

しかし、「黒猫警部」の戴鉄郎監督の世代のアニメクリエイターは、自分の作品が今でもこれほど人気になるとは想像もしておらず、当時はただ作品一つ一つをアート作品と見なして、丁寧に製作していただけだった。

そのため、一昔前のアニメでも、それを見ると、たくさんの細かな点に気付き、新たな発見があるものだ。ひょうたん童子が妖精を倒すまでの過程は、決して順調ではなく、あるネットユーザーは、「失敗を経験したからこそ、成長できる」と総括している。

優酷のシニア技術専門家・劉盈嘉氏は、「こうした懐かしの名作アニメが好きな人が多い理由は、おもしろい物語は『古くなる』ことはないからだ。いろんな年齢層の視聴者が見ていることがそれを証明している。こうしたアニメは、中国の名作で、今後の世代の人にも愛されていくだろう」との見方を示した。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年7月27日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング