中国国産アニメ「無敵鹿戦隊」が米幼児・児童向けチャンネルで配信へ

人民網日本語版 2020年07月21日14:58

今月15日、動画共有サイト・愛奇芸が製作し、米バイアコムCBSドメスティック・メディア・ネットワークスの子会社・ニコロデオンが、脚本・コンテンツの製作指揮に携わったアニメ「無敵鹿戦隊(DEER RUN!)」の配信が、愛奇芸の児童チャンネルで始まった。8月にはニコロデオンがアジアに設置するチャンネルでも配信される。同アニメは、脚本の段階で、国際的に著名なテレビメディアによって配信権利が購入された初めての中国オリジナルアニメとなった。北京日報が報じた。

4歳から7歳の児童向けの「無敵鹿戦隊」は、主人公の凱奇(カイチー)、娜娜(ナーナー)、多比(ドゥオビー)、雷米(レイミー)の小鹿4頭から成る「無敵鹿戦隊」が、人々を助けるために、危険に立ち向かい、勇敢に危機を乗り越える物語。小鹿4頭は、とてもコミカルなキャラクターで、それぞれポジティブさと聡明、粘り強さ、素朴さというイメージを代表しており、こうした異なる角度から、善良な人間性を描き出し、子供たちに、愛と温かさを伝える。

「無敵鹿戦隊」は製作が始まった当時から国際市場の開発に目を向け、シナリオ創作からキャラクター設定、アニメ製作などの多くの面で、国際水準とその配信基準に合わせ、美術デザイン、レンダリング、照明効果などをハイクオリティにするために最善の努力が払われた。今後、「無敵鹿戦隊」は、複数の言語に翻訳され、ニコロデオンがさまざまな国に設置するプラットホームで配信される計画だ。中国のハイクオリティのアニメの価値が示され、世界に影響を与えることが期待されている。

愛奇芸の副総裁、アニメベンチャーキャピタル事業部の責任者を務める楊暁軒氏は、中国アニメの海外進出戦略について、「映画・ドラマなどの他のコンテンツ形式と比べると、児童向けのアニメのほうが、より世界の文化を発信する言語環境の中に入っていきやすい。しかし、文化の違いという問題にも直面する。中国人がイメージするグローバル化も、外国人がイメージする中国テイストも、どちらも一面的で、グローバル化された言語でストーリーが展開されたからといって、全てが受け入れられるわけではない。受け入れられるためには、共通点、共通の感情、人類共通の精神的世界の原型を見つけ、世界的な言語、誰でも共感できるスタイルで展開しなければならない」と率直に語る。

そして、「中国産アニメと海外アニメにはまだ一定の差がある。その差は主に、細かな部分への注目度とその処理の仕方にあり、脚本の分野にも、製作の分野でも差がある。児童向けのアニメを見ると、中国のアニメチームはこれまで、主に、一つのパートの下請けを担当することが多かった。一方、海外のアニメ製作は、プロセス化、工業化されている。今回、『無敵鹿戦隊』は、製作プロセス全体を自分たちで手掛けることができた。ニコロデオンのチームやアニメ製作会社・環球数碼(グローバルデジタル)と、長い時間をかけて、話し合いを進め、計画を練り、キャラクター・シーンのデザイン、アニメ製作、カラー設定、照明効果などをめぐって、たくさんのアイデアを出し、試してみた。プロジェクトグループの若い監督や製作チームが、たくさんのアイデア、ソリューションを出してくれた。海外で配信されるバージョンの製作過程で、私たちは、国際プロジェクトのプロセスを最適化するためのたくさんの経験を積むことができた」と成果を強調する。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年7月21日

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